抄録
情報システム人材(IT 人材)育成に多くの企業が頭を悩ませている。特に2007 年問題に象徴されるように、継承の問題をはじめ、技術の幅の広がり、進展の早さ等の要因で従来型のOJT による「先輩の背中を見て育てる」式の教育が多くの場合、功を奏さない状況となっている。一方、国内のみならず、インド・中国をはじめASEAN 諸国を中心に海外勢との熾烈な競争を余儀なくされているのも事実である。本論文では、グローバルにもドメスティックにも競争優位をもたらす人材育成の視点とは何かをコンサルティング実践事例を通し例証することを試みるものである。