抄録
IT 企業やユーザ企業のIT 部門においては,変化に対応しながら活躍し続けられる自律型人材と,社員の相互作用により継続的に成長する場が求められている.新入社員研修の目標も,従来の「職場にスムーズに受け入れられる人材育成」に加え,「自律型人材の芽を作る施策」が求められている.一方,企業教育論は急速に研究と適応が進んでいる.新入社員研修の「職場へ馴染み,仕事ができるようにする施策」を企業学習論の観点から検証した結果,組織社会化モデルに対応している事が判った.「配属後も継続的に成長し続けるための施策」は実施状況により,3~4 年後の育成状況に差異が発生する事が判った.これら,新人研修における施策に関して報告する.