抄録
近年、ICTやロボットの技術が畜産分野に応用されている。本論文では、畜産分野におけるカウシグナルとそのタイミングの特定についての問題に取り組む。加速度センサモジュールを用いて得られるデータを用いて姿勢遷移検知アルゴリズムを提案する。このアルゴリズムは、限られた個数のデータを更新し逐次的な検知が可能である。加えて、実際の加速度センサモジュールを搭載したタグの傾きを算出し、姿勢遷移を特定する。評価実験においては、BLE(Bluetooth Low Energy)通信による加速度センサモジュールを搭載したタグを黒毛和種雌牛のき甲部へ取付け、得られたデータからカウシグナルの一種である起立・横臥の検知が可能かの検証を紹介する。起立・横臥の一致率がそれぞれ67%、75%となり、牛の姿勢遷移の判別の有効性が明らかとなった。このアルゴリズムを用いることで、逐次的に牛の健康管理が可能となり、畜産農家の労力負担低減や生産性向上へ繋がると考えられる。