産業応用工学会全国大会講演論文集
Online ISSN : 2424-211X
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  • 堀内 俊治
    p. 1
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    メタバースという言葉が世間を賑わせています。メタバースとはコンピュータやインターネット上に構築された 3 次元の仮想世界のことで,人々の生活や社会に変革をもたらす技術として,さまざまな取り組みがさまざまな分野で進められています。本講演では,メタバースの事例を紹介するとともに,どのような技術が活用されているのか,どのような課題があるのか,どう高度化しようとしているのか,について,当社のメディア処理研究に関する取り組みと併せて紹介します。
  • 薦田 亮介
    p. 2
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    カーボンニュートラルエネルギー社会の構築には水素エネルギーの利用が鍵となります。しかし,水素は「水素脆化」と呼ばれる材料の強度特性の劣化を引起こします。水素脆化によって水素機器の価格が高騰し,水素エネルギー利用拡大の大きな障害となっています。現在,産学官の連携のもと,水素機器の安全性の確保とコスト低減を両立させるべく,世界的に様々な研究が進行中です。 水素ガス中での金属材料の水素脆化では,まず初めに環境の水素が材料中に侵入する必要があります。水素ガス中に特定のインヒビター(酸素,一酸化炭素,等)を添加すると,水素の侵入プロセスを妨げ,結果として水素脆化を防ぐことができます。本講演では,この水素ガス中へのインヒビターの添加による水素脆化の抑制方法について,最新の研究成果を織り交ぜて紹介します。
  • 平良 昂也, 與那嶺 尚弘, 上町 俊幸
    p. 3-4
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    発電機や電動機などの電気機器の学習において,実際の構造や動作を見ることは,学習意欲を高めるとともに,理解を深めるのに有効である。しかし,発電機や電動機などの電気機器は大型・大重量で,教室に持ち運んで実演することは困難である。そこで,遠隔操作により実験室の発電機や電動機を用いて実験を行い,その様子を教室で観察する遠隔操作型実験装置を開発してきた。本稿では,三相同期発電機の無負荷試験が実施できる遠隔実験装置を,OpenPLCを用いて開発している。
  • 山谷 恭介, 田辺 誠
    p. 5-6
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    DoS(Denial of Service)攻撃とは,ネットワークに多大な負荷を与えて帯域幅を枯渇させることにより,ユーザへの正規なサービスを妨害する攻撃手法であり,その中でも Low-rate DoS 攻撃が注目を集めている。Low-rate DoS 攻撃とは,多大な負荷を与える代わりに TCP の特性を利用して少量のデータを特定の間隔で送信し,TCP通信の質を下げる攻撃手法であり,検出が困難であるという特徴を持つ。本研究では,特にTCP通信の再送制御におけるRTO(Retransmission Time Out)再送を標的とした攻撃の有効性を形式検証ツール TLA+によって検証した。具体的には,TLA+を用いてTCP通信及びUDP通信をモデル化し,Low-rate DoS攻撃をモデル化した。攻撃者によりTCP通信がタイムアウトする可能性があることを具体的な遷移例で示すことができた。
  • 山本 佳唯, 伊藤 直樹, 間瀬 淳, 近木 祐一郎
    p. 7-8
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    乳がんは女性に最も多いがんである。X線マンモグラフィは現在乳がんに対して最も効果的な検出技術だが、見逃しや誤検出率が比較的高く、乳房の不快な圧迫や放射線への被曝が伴う。マイクロ波による乳がんの検出は、多くのグループによって研究されている放射線を使用しない潜在的な代替技術である。本論文では、広帯域特性を持ち、平面アンテナ設計で寸法が小さく、製造コストが低いなどの生体イメージングに適した特徴を持つビバルディアンテナの設計を行った。その反射損失と指向性利得のシュミレーション結果を示す。
  • 熊谷 泰斗, 砂川 泰輝, 早田 朋央, 田中 駿希, 松原 篤, 西藤 聖二, 中島 翔太
    p. 9-10
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    近年,世界の抱える問題の一つに超高齢化社会があげられる。高齢者は加齢によって身体機能や注意力が低下するため,転倒や転落などの事故を引き起こす事例が発生しやすい。こうした異常事態の発見が遅れることで孤独死につながる恐れがある。これを防ぐために,高齢者の異常状態を早期発見可能なシステムの開発が期待されている。従来では,カメラを用いた見守りシステムが広く普及しているが,プライバシーを侵害する可能性がある。そのため最近ではWi-fi sensingよるシステムも提案されているが,転倒検知には対象の様々な状態のデータが必要である。そこで,当研究室では一次元輝度分布センサを用いた単一データによる転倒検知システムの開発が行われてきた。この手法はより多くの特徴量を必要とするため,異常を検知しやすい位置にセンサを設置していた。こうした理想的な位置からの検知では家具などの死角により検知が困難な場所が生じる可能性がある。本研究では,この問題を解決するためにセンサを高所に設置することで,より実用的な検知を行う。ここで,減少した情報量は時系列データを用いることで補う。
  • 田中 文章, 日下 翔太
    p. 11-12
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    本研究では,高電圧パルスを印加することにより,しいたけの品質向上を目的とした研究をおこなう。しいたけの菌種は,「のとてまり」のブランド名で販売されているしいたけを発生するために,菌興115号を用いた。石川高専には栽培環境が無いため,その整備と高電圧パルスの印加を行った。 高電圧パルスを印加する原木は植菌後,1年経過したコナラの原木を10本用いた。電圧を印加しないコントロールと定格出力90 kV,120 kV, 150kV, 180kVの5つのグループに分けて実験を行った。実験の結果,定格出力90 kV のグループでは発生数の増加と傘の直径が向上する傾向があることが判明した。そのため,定格出力の低い領域での詳細な調査が必要であると考えられる。
  • 伊藤 悠太, 石沢 千佳子, 景山 陽一
    p. 13-14
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    This study aimed to develop a method for detecting difficult-to-read characters by tracking the gazes of personal computer (PC) users. A method for detecting English words that are difficult to read was proposed previously. However, this method required a dedicated user interface because the accuracy of the eye tracker is low (eye-tracking errors). In actual PC work, the range of use of a dedicated user interface is limited, and efficient work may be hindered. In this study, we propose a character detection method with eye-tracking error correction using projective transformation. The usefulness of the proposed method was examined based on the detection accuracy. The results showed that the proposed method was effective in detecting difficult-to-read characters in F-measure > 0.58 in the first row of the text. Moreover, the usefulness of the proposed method was demonstrated for nine rows or shorter texts compared with no-correction eye-tracking data.
  • 田邉 里和, 景山 陽一, 鄒 敏
    p. 15-16
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    The use of non-contact information to estimate the psychological state is becoming popular as a new technology to support communication, particularly with the development of information devices and the impact of COVID-19. However, facial expressions and emotions are influenced by culture, situations, and individual differences. Therefore, it is difficult to estimate the emotional arousal interval using facial expressions alone. Hence, it is necessary to include physiological changes such as facial skin temperature. Previous studies have shown that changes in the skin temperature occur in the nose, right cheek, and left cheek during positive emotional arousal. Moreover, for estimating emotional arousal using thermal and visible images of faces, the facial thermal images evidently deliver better results than the visible images. However, for practical use, it is necessary to focus on time-series changes and conventional methods have not yet been developed. In addition, results combining thermal and visible images have not been presented to date. In this study, we propose a method for estimating the intervals between aroused and unaroused emotions using long short-term memory and chronological skin temperature changes in the nose, right cheek, left cheek, and mouth angle.
  • 巽 修英, 鄒 敏, 佐々木 克也, 加賀谷 英彰, 藤山 信弘, 景山 陽一
    p. 17-18
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    The goal of this work was to create a system to find the medical errors in prescribing One-Dose Package (ODP) systems by teaching the template package of ODP as correct and comparing the content of other ODPs. This study is a preliminary step in the construction of such a system, in which each drug is recognized separately. The first step of this work is to use YOLOv5 to detect the color of pills. Second, features were extracted from each pill. A database of the pills and features was created. In the last step, a support vector machine (SVM) is run to classify the pills. The result-of-colored pill was classified perfectly using the created database, but the accuracy of the classification for white pills reached only 66%. The best features to classify the colored pills were the a* and b* values of the L*a*b* color space.
  • 目黒 大樹, 石沢 千佳子, 景山 陽一
    p. 19-20
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    Completely automated public Turing test to tell computers and humans apart (CAPTCHA) distinguishes between human and machine access to web pages. However, CAPTCHAs that use visual characteristics have been studied to make machine responses more difficult. In this study, a model that reproduces human color perception was constructed using a neural network with the aim of utilizing the ambiguity of human color perception in CAPTCHA. The results of the investigation of training data showed that the data used to train the constructed color perception model was optimal when only colors that could be classified as categorical colors were used.
  • 劉 亜儒, 松井 解, 景山 陽一, 白井 光, 石沢 千佳子
    p. 21-22
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    近年,日本における高齢者の人口が増加しており,全年齢層における交通事故の死者数は減少傾向にある一方で,65歳以上の高齢者が占める割合は依然として高い(1)。本研究は高齢社会における交通事故の予防に効果的に貢献するため,熱赤外画像データを用いて夜間におけるリアルタイムの人物動作検出および車両検出手法に関して検討を行った(2)。しかしながら,従来手法は熱赤外画像データ内における歩行者の人数が一人の場合のみを対象としており,複数人を対象とした検討を行うまでには至っていない。そこで本稿では,熱赤外カメラを用いて複数の人間の行動を新たに取得し,転移学習(3)とFaster R-CNNを用いた検出方法の改善を行う。提案手法を評価するため,検出精度(Precision),再現率(Recall),APおよびmAPを算出して従来手法による結果と比較した。さらに,検出速度に関する考察を行ったので報告する。
  • 三浦 翔流, 鄒 敏, 佐藤 雄大, 脇 裕典, 景山 陽一
    p. 23-24
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    In recent years, the number of patients with diabetes mellitus has increased. Moreover, the prevalence of diabetes among older age groups in Japan is notably higher, indicating a growing proportion of patients with diabetes. Diabetic foot complications manifests in some patients with diabetes mellitus; hence, timely identification of the symptoms associated with diabetic feet is crucial for preventing severe complications. It is imperative for patients to observe their feet regularly; however, recognizing diabetic foot symptoms can be challenging for individuals without medical expertise owing to the variability of such symptoms. In this study, we focused on tinea unguium as a case type and utilized machine learning to classify images of tinea unguium and normal feet. The evaluation results showed that the combination of ResNet-50 and a support vector machine yielded the best performance when applied to a dataset of the acquired images of the nail regions the feet.
  • 谷 穂香, 山脇 彰
    p. 25-26
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    ソフトウェアを自動でハードウェアに変換する高位合成技術を用いて,組込み画像処理システム用の高性能かつ省電力な非写実的レンダリングハードウェアの開発を行っている。第一段階として,非写実的レンダリングの一つである鉛筆画風画像変換ハードウェアを開発している。高位合成では,バースト転送が可能なパイプライン化されたハードウェアモジュールを生成するため,メモリアクセスの最適化を施した。しかし,この手法では,理想的な性能が得られる反面,出力画像の上側と左側に削れが生じる。本論文では,性能に影響を与えることなく,削られた画像を補正することができる鉛筆画風変換のための高位合成指向のソフトウェアを開発した。実験では,削れのない出力画像が得られ,また,実行時間,回路規模,電力効率への影響も小さいことも確認できた。
  • 加藤 博久, 永田 寅臣, 小森 望充
    p. 27-28
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    本稿では外観検査用の畳み込みニューラルネットワーク(CNN: Convolutional neural network)において,不良品画像を必要とせず,良品画像のみによって訓練され,欠陥の有無を分類するCNNを製作する。このような研究は従来から行われておりVAE やGAN を利用されたものが報告されている。Jingらの研究では,CNNから得られた複数の特徴マップに対してマスクをかけた後,元の画像に復元する訓練を行うことで教師なし欠陥検出を行っている。本研究では,教師なし学習手法の一つとして注目されている不変情報クラスタリング(IIC: Invariant information clustering)とOne-Class Support Vector Machine (OCSVM) 用いて良品画像のみを用いたCNNによる欠陥検知を行う。
  • 岡本 大樹, 山脇 彰
    p. 29-30
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    高性能・省電力な組み込み画像処理システムの投入は ,拡大し続ける市場において, シェア 獲得にとって重要である。そのようなシステムの開発には ,CPUと比べ,高性能かつ省電力なハードウェア処理が望ましい。画像処理におけるモルフォロジー変換は,障害物検出におけるノイズ処理過程などにおいて 重要な役割を果たす。本研究では,モルフォロジー変換の基礎処 理となる収縮・膨張処理のハードウェアを開発し,高性能・省電力な障害物検出の実現に貢献する。ハードウェア化を行う際,ソフトウ ェアプログラムをハードウェア言語に自動変換する高位合成を 活用する。しかし,高位合成を行う際,ハードウェア化を考慮したソフトウェアプログラムを記述する必要がある。そこで,バッファを用いた高位合成向きのソフトウェアプログラ ムを提案し,実験において,ソフトウェアとの性能比較を行う。また,基礎処理を応用した,オー プニングとクロージング処理を実機上で実現する。実験の結果,ソフトウェア処理と比較してハードウェア処理の消費電力効率の向上を達成することができた。
  • 松田 恭汰, 山脇 彰
    p. 31-32
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    モバイル端末が動的再構成可能なFPGAを搭載すれば,高負荷で消費電力が高い処理をハードウェアで実行でき,高性能・省電力化が達成される。ソフトウェアの自動ハードウェア化技術である高位合成を用いると,その普及は加速される。 本稿では,高位合成を効率的に利用するためのソフトウェア記述法を提案するとともに,開発中の高位合成可能なゲームソフトウェアライブラリにおけるスプライト制御関数として,線形補間を用いた拡大処理関数を開発する。 高位合成指向のソフトウェア記述は,純粋なソフトウェア記述よりも約4.2倍の性能向上を達成し,ソフトウェア実行に対する電力効率は約2.7倍を達成した。
  • 藤崎 雄仁, 張 力峰
    p. 33-34
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    万引きは、小売店の利益を減少させ、経営に影響を及ぼす。しかし、小売店が万引き対策に監視カメラの導入や従業員の配置の工夫などを行うと費用的、時間的コストがかかる。本研究では万引き被害の抑制および、万引き対策のコスト軽減のため、監視カメラ映像を模した動画から骨格情報を取得し、全結合ニューラルネットワークを用いて機械学習を行うことで万引き行動を検出する手法の提案を行う。監視カメラ映像から万引き検出を行うことにより、既存の監視カメラを用いて万引き検出を行えるため新しいカメラの導入コストを低減することができる。
  • 阿慈地 惇人, 西山 勝彦, 山田 悟
    p. 35-36
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    本研究では、Xie, Tianらによって提唱されたモデルであるCGCNNを用いて物性値予測におけるデータセットの選択重要性についての検証を行った。検証は入力するデータ構造、入力する材料の組成、データセットの数、教師データ分布の観点で行い、その結果、データセットの数よりも入力する構造、組成、教師データの分布がモデルの精度に多大な影響を及ぼすことが明らかとなった。しかし、本研究では構造、組成、教師データの分布に関する中間値を十分に検証できていないため、次回の研究ではさらに具体的なモデルに対する影響を考察することが必要であると考えられる。
  • 松野木 美樹, 末田 祐大, 歸山 智治, 佐藤 淳, 山田 悟
    p. 37-38
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    近年,現実区間と仮想空間の融合が急速に進んでおり,仮想空間がもたらす恩恵は極めて大きい。製造現場や建設業,行政など様々な分野でデジタルツインモデルをベースにしたバーチャルコミッショニングによる設計開発が始まっている。これらの開発作業はすべて仮想空間上で行われる。世界ではデジタルツインの導入が進んでいるが,日本ではその導入が遅れているため,このような仮想空間がもたらす時代の変化に応じて活躍できる人材の育成は,工学系教育機関にとって差し迫った重要な課題である。また,そのような人材の育成には,物理空間を無駄なく利用しながら,仮想空間を活用できる教育を受けた人材が最も必要である。デジタルツインやバーチャルコミッショニングの技術を応用し,時間や空間にとらわれない実験・研修用教材を開発することが現実的であるが,そのような教材は未だ存在しない。バーチャルコミッショニング教材は,学生の実験や研修で実際に使用される実験装置の仮想モデルを使用し,遠隔研修環境を構築し,パラダイムシフトに対応できる人材育成の一翼を担う。この教材で構築された環境では,時間や空間の制約がないため,万が一の緊急事態でも学習を継続することが可能である。さらに,平時でも実践的な技術者を育成する教育機関が連携することで,限られた教育施設を最大限に活用できるツールである。本研究では,デジタルツイン環境を体験するための教材の例として自立型4輪駆動車ロボットであるmyAGVと6軸アームロボットであるmyCobotを使った簡易的なデジタルツイン環境の構築を行い、評価を行った。
  • 木村 匠, 藤田 大翔, 山田 悟, 仲林 裕司
    p. 39-40
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    クロムは金属材料の原料やメッキ処理の原料として様々な産業分野で利用されている.一般に3価クロムは比較的安全性が高い一方で,6価クロムは非常に強い酸化力を持ち強い毒性を持つことから,メッキ処理で排出された廃液の処理は還元剤によって3価クロムへ変換し無害化されている.しかし,実際の6価クロムの廃液処理では,適正な処理を行う設備や管理の必要性が生じることから専門業者に委託する場合が多く,また廃液の量で処理費用が決定されるためコストの増加が問題となっている.低コストかつ高効率に処理を委託するには,可能な限りクロム濃度を高めた廃液とする必要があり,この濃度を把握する技術が望まれている.そこで,我々はEuで置換された蛍光材料に注目した.先行研究ではEu doped Gd2O3のナノ粒子を磁気共鳴画像診断用の造影剤として利用する研究が進められ,他方では,希薄な3価のクロム含有水溶液濃度に対する蛍光強度の追従特性に関する報告が寄せられている.この知見を利用して,還元後の3価クロム廃液の濃度を測定するための機能性蛍光薄膜を作製し,蛍光分光測定により濃度判定が実現できれば処理費用の抑制と高効率な廃液処理を可能にする検出技術が確立できるかもしれない. しかしながら,これまでEu doped Gd2O3薄膜の蛍光特性の評価に関する報告は殆ど寄せられていない.そこで今回は,ミスト化学気相成長(Chemical Vapor Deposition, CVD) 法を用いて Eu doped Gd2O3薄膜を石英基板上に作製し,蛍光特性の評価を行った.作製された基板は多結晶構造を有し,高い平坦性と Eu 仕込み量に追従した蛍光強度の変化が確認された.
  • 葉山 清輝, 合志 和洋, 入江 博樹
    p. 41-42
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    The trial production of a new concept quadcopter with a vertical-axis wind turbine (VAWT) is presented for power-saving during forward flight. Continuous transition from hovering to power-saving level flight can be done only by tilting forward of the quadcopter. The VAWT rotates with the downwash of its rotors and against the wind by forward flight, and the lift is generated. The lift of the VAWT during level flight partially supports the weight of the aircraft, and it causes the reduction of power consumption and extend the flight area.
  • 合志 和洋, 中村 恵輔, 葉山 清輝
    p. 43-44
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    本稿では,提案しているスポーツ吹矢シミュレータのおいて,呼気をより効果的に検出するだけでなく,矢速も検出できるようにするために,筒型インタフェースに2つのフォトリフレクタを設置し,マイクロコンピュータ(Arduino Uno)により矢速を得る矢速検出機能付き筒型インタフェースについて検討したので報告する。
  • 河合 恭佑, 山田 悟
    p. 45-46
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    In this study, I will create security educational materials targeting robot control. It's because robot control is easy to interest mechanical and electrical engineering students and engineers, as well as junior high and high school students with no expertise in the field. Therefore, I created a virtual environment that mimics an actual robot control environment. I will launch attacks against the virtual environment and create educational materials based on what I learn. In this study, a pseudo-environment was constructed with "RoverC.Pro", a robot controllable by ROS(Robot Operating System). ROS built on Docker. The program on the RoverC.Pro side is created by Arduino and performs simple operations depending on what it receives. The ROS uses "Topic" as its communication method. In ROS, the contents of communications are exchanged unencrypted. I took advantage of this to launch a man-in-the-middle attack.Since we were able to confirm that this attack could tamper with the contents of communications and threaten to halt communications, this paper describes what we did leading up to the creation of the educational material.
  • 朝田 惇成, 由田 侑暉, 山田 悟
    p. 47-48
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    近年、社会インフラや工場などの産業システムがネットワーク化され、遠隔操作や監視によって生産性の向上や利便性の向上が図られている。しかし、それに伴い重要インフラや産業の安全を脅かすインシデントも発生している。本研究では、電気工学や機械工学など様々な分野の人がセキュリティの必要性や重要性を学べるよう、シンプルで安価な制御システムの構築を目指した。
  • 中島 滉太, 片山 英昭
    p. 49-50
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    食品工場の製造ラインにあるシールの溶着過程では,正常に溶着ができていない不良品が出現する.この不良品を自動識別する食品包装管理システムが開発されている. ところで,大量の正常な教師データだけを学習させ,通常とは異なるパターンを検出させる異常検知手法がある.異常検知手法の1つであるPatchCore では,製品異常画像データセットMVTec ADに対して高い認識精度を得ている.私たちは PatchCoreを用いて,シール溶着過程で生じる不良品を完全に検出できることを示した.しかし,検出速度が約0.1秒/枚であり,食品工場の製造ラインとして利用するには,速度向上が求められる. そこで,本研究では,PatchCoreを用いた不良品検出において,残す特徴量の割合,画像サイズの変更特徴量抽出方法などを変更させるこどで,高い検出精度を維持しつつ検出速度を向上させる手法を検証した.その結果,画像サイズを112pxに縮小し,特徴抽出モデルをより浅いネットワークであるResNet18に変更することで検出精度の著しい低下なしに検出速度が約0.01秒/枚まで向上することがわかった.特徴量の削減は速度改善の観点において一定の閾値まで効果的であり,それを超えると大きな変化がなかった.今後は,工場の生産工程で生じる,他の不良品の検出に本方法が有効であるか検証を行う予定である.
  • 的場 凜将, 鈴木 真樹史, 藤川 真樹
    p. 51-52
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    久保田らは,タイポグリセミアと絵を用いたCAPTCHAを提案しているが,ユーザに提示する設問は人手により作成されていた.本稿では,設問の自動作成方法を提案する.被験者50人を対象とした実験により,自動作成された設問は,人手により作成された設問と遜色ないことが確認された.
  • 雲 河晨, 景山 陽一, 石沢 千佳子, 加藤 伸彦, 五十嵐 健, 川本 健
    p. 53-54
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    近年,日本における労働者の高年齢化に伴い,特に建設現場などにおける高年齢労働者の安全管理を行うことが求められている.労働者の行動や身体状態を収集し,分析する安全管理システムは,作業の効率化および安全性向上を図り,安全かつ安心な労働環境の構築に寄与すると考える.しかしながら,作業環境の状況やカメラの撮影角度によって,体の部位が物体に遮蔽され,身体情報の検出および骨格データの推定が必ずしも良好に行われない場合があるため,動作認識精度にばらつきが発生するという課題が挙げられる. そこで本稿では,動作認識手法の汎用性を向上させるために,動作認識手法および動き生成技術を用いた骨格データ補間手法を提案し,検討を行った.
  • 後藤 慎平, 豊島 佑香, 脇嶋 智晴, 井手 一充, 小泉 尚嗣
    p. 55-56
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    近年,目覚ましい普及を見せる小型の水中ロボットは,アンビリカル・ケーブルと呼ばれる多芯ケーブルを用いて,水中の映像をリアルタイムで映し出すことが可能である。しかし,ケーブルが長くなることで伝送できるデータ形式に制約が出たり,心線数が増加することでケーブルが太くなったりするため,最適なケーブルを設計することが求められる。そこで本研究では,水中ロボットとの長距離通信おいて,メタルケーブルを用いた通信について検証を行った。
  • 伊藤 希穂, 白井 光, 景山 陽一, 川村 茂, 佐々木 一音, 小川 啓太, 中川原 聡
    p. 57-58
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    Waste-printed circuit boards (WPCBs) are recycled in nonferrous metal smelters to recover valuable metals. Workers visually determine the similarity between images of previously handled WPCBs and images of substrates to be measured for their valuable metal content and classify the substrates to so that appropriate processing methods can be selected. In particular, groups of substrates of multiple types (mixed WPCBs) are more difficult for workers to process. Therefore, in this study, we propose a method to evaluate different types of substrates using segmented images of mixed WPCBs. Our results show that the proposed approach was able to classify substrates appearing in segmented images well.
  • 菊地 亮太, 景山 陽一, 白井 光, 石沢 千佳子, 末廣 健二, 高橋 伸明, 斉藤 洋樹, 小林 拓也, 渡邉 文人, 佐竹 久美, ...
    p. 59-60
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    With the recent emergence of a super-aging society, extending the healthy life expectancy of older adults has become increasingly important. Dementia has been reported to hinder the extension of healthy life expectancy. Electronic sports (eSports) have recently attracted wide attention to prevent dementia. People experience various emotions while playing eSports. The quantification of these emotions indicates the extent to which they enjoy playing eSports. This indicator can be used to evaluate eSports activities. We propose a method to estimate when emotions occur while playing eSports with the aim of creating a quantitative index to determine people’s emotions while playing eSports. Consequently, we determined the possibility of estimating emotional arousal intervals by examining the changes in the saturation of the cheeks using machine learning.
  • 竹本 修, 野崎 佑典, 吉川 雅弥
    p. 61-62
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    近年,インダストリー5.0として産業システムのスマートファクトリー化が進められており,当該分野の人材育成の強化が推進されている。一方,サイバー攻撃の増加による経済的損失の懸念から,サイバーセキュリティの確保は重要な要素の一つである。そこで,暗号技術のアルゴリズムやその実装手法に関する教育は重要であるが,教育用ロボットシステムのほとんどがロボット工学のみに着目しており,ロボット工学と暗号・認証を含むセキュリティシステムの両方を持ち合わせたものは存在しない。本研究では,世界最小・最軽量のロボットアームをベースとして,IoT対応のセキュアな産業用ロボット教材を提案する。
  • 松井 寛治, 永田 寅臣, 阿部 凌真, 池田 毅, 加藤 博久, 渡辺 桂吾
    p. 63-64
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    製造業にとっては新製品の開発に伴う生産ラインの 自動化や省力化は継続的な課題であり,人手不足の問題も深刻となる中,ロボット導入のニーズは益々高まっている。このような中,複雑な組み立て作業を伴う生産ラインでは画像処理,ビジュアルフィードバック(VF)制御,畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を用いた欠陥検出,複数のロボットのシーケンス制御,協調制御などの機能を統合的に,また,プログラマブルに利用できる利用環境へのニーズも高まってきている。 筆者らはシステム構築にかかるコスト削減の観点から,PLC (Programmable Logic Controller)を用いることなく1台のPCで複数のロボットを管理,制御するためのHCLSデータインタフェイスと制御アプリケーションを開発している(1, 2)。HCLS (Hyper Cutter Location Source )データは,数値制御(NC)の工作機械では国際標準的に利用されているCLSデータのコンセプトをもとに,カメラハンドラ,画像処理,VF制御,学習済みCNNのRuntime実行など,ユーザのカスタマイズニーズに対応した拡張機能を利用できるようにしている。本研究では,複数ロボットの動作シーケンスを簡単に記述できるHCLSデータについて紹介し,3台の小型産業用ロボットのハンドシェーク通信を用いたピックアンドプレース(PP)実験と同期的な協調制御によるPP実験により有用性を検証する。
  • 廣野 聖和, 永田 寅臣, 大塚 章正, 加藤 博久, 渡辺 桂吾
    p. 65-66
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    本研究では,輪郭形状が同じでありながら表面形状や表面粗さが異なるようなワークを高精度に分類できるシステムの構築を目指している。これまでにも生産ラインを流れる工業製品の写真をもとに画像処理やCNNの技術を応用して自動的に欠陥検出を行おうとするシステムが多く提案されている(3-4)。しかしながら,ワークの輪郭形状が同じ場合,カメラで撮影された画像情報のみでCNNモデルを構築した場合,ワークの表面形状の違いを識別することは困難である。また,高性能な欠陥検出機能を持つCNNモデルの学習には膨大な学習データが必要であるが,2Dカメラでワークの形状情報をRGB画像で取得する際,訓練時とテスト時で照明条件が同じになるように入念に環境を構築していく必要がある。長期的にデータを蓄積していく場合,照明環境が安定的に一定となるよう,その都度調整することは非常に煩わしい作業となる。一方,3Dカメラは赤外線を照射しワークとの距離情報を取得するため,照明環境の変化に影響されずにデータを取得することができる点で有効である。 本研究では,3Dカメラで観測した深度情報をもとにボクセルデータを生成させ,ボクセルデータに基づく3D CNNを設計し,そのようなワークの分類を可能とするシステムの検討を行ったので報告する。
  • 谷口 愛莉, 芹川 聖一, 北園 優希
    p. 67-68
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    コロナ禍により、自動販売機の需要が高まっている。さらに、コロナ禍をきっかけに一人キャンプが流行し、ホットサンドの人気が過熱した。これより、需要を見越してホットサンド自動販売機の製作を目指す。これまでに、ホットサンド自動販売機の駆動部を作成した。本論文ではセンサを搭載して自動で駆動させた。ホットサンド自動販売機は、具材を送る機構、具材を重ねる機構、ホットサンドを調理する機構の3つで構成されている。パンと各具材は、設置されたボードからチェーンを送ってベルトコンベアに設置する。具材はベルトコンベアで送られ、ホットサンドメーカーに移動する。ホットサンドメーカーの蓋を閉め、5分間焼き上げる。
  • 中本 菜月, 芹川 聖一, 北園 優希
    p. 69-70
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    人の多く集まる施設では,靴の取り違いや盗難事件は少なくない。また,特に身体障碍者や高齢者,子供などは靴を脱いだ後に,靴箱の高い箇所や低い箇所に靴を収納することが困難な場合がある。これらの問題を解決するために,特別研究1,2では顔認証を用いて靴を管理し,自動で靴の収納・取り出しを行う靴箱を開発した。本稿では顔認証を指紋認証に変更し,靴の大きさに合わせて使用する収納スペースを変えるシステムを導入した。この靴箱は,靴の取り違いなどによる靴の紛失を防止する。また,自動で靴を出し入れできるため,使用者は靴を探す手間や鍵を用いた保管を省略できる。
  • 山田 海空, 新垣 美奈, 蛇嶋 華, 稲毛 真一
    p. 71-72
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    現在,カーボンニュートラル実現を目指して再生可能エネルギーの大規模導入が進められているが、自然エネルギーを利用した再生可能エネルギーは出力が天候,時間,季節に依存し,安定した電力供給が難しいというデメリットも存在する。蓄電池は,出力が過剰な時に充電を,足りない時には放電を行い,自然エネルギーの大きな出力変動を制御できる。一方,導入・運用コストが高いなどの課題もある。著者らは,風力発電における出力変動を減らし,必要な蓄電池容量を低減させることができる手法を提案し,検証を行った。その結果,風車の定格出力を下げることで出力変動を減少させ,蓄電池の容量を減らせることがわかった。また,定格出力の下げ率0.4の時に,少ない設備費で高い売上を達成することができた。今後は,減らした出力分を有効活用できる仕組みを検討していきたい。
  • 新垣 美奈, 山田 海空, 蛇嶋 華, 稲毛 真一
    p. 73-74
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    風速の短期時間予測技術開発を目的に,その参照モデルとしての高次の持続モデルを評価した。データには20分間隔の風速データを用いた。20分間隔のデータに直接1次~3次の持続モデルを適用すると,高次ほど予測精度が低下した。それに対して,風速データに移動平均或いは1週間の平均を施して持続モデルを適用すると一定精度で予測が可能であった。このモデルは,例えば人工知能他を用いたより高度な予測手法の比較・参照モデルとなり得ると考える。
  • 蛇嶋 華, 新垣 美奈, 山田 海空, 稲毛 真一
    p. 75-76
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    昨今の人工知能の発展は著しく, 特にChat-GTPを始めとする生成系AIなどにおいては,その使用に関しての議論が活発化しているのは周知の通りである。 しかし,現在の人工知能は「学習」による機械システムであり,意識は持たない。 本論は人工知能を超えた人工意識に挑戦するものである。 これは,意識とは何か?という事にも答えることに繋がる。まず,その第一段階として意識に係る問題の内で,逆転クオリアと呼ばれる哲学的問題をニューラルネットワークによりシミュレーションし,その評価が可能かを検討した。その結果、逆転クオリアが実際に起こり得ることを示した。これは個々人のクオリアが異なる可能性を示し, 意識モデルを構築する上で,考慮すべき知見を得たと考える。
  • 稲毛 真一, 蛇島 華, 山田 海空, 新垣 美奈
    p. 77-78
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    著者らは、人工意識に関して研究しており、意識のモデル化に取り組んでいる。第一報において、意識の諸問題の内、逆転クオリアと呼ばれる問題をニューラルネットワークでシミュレーションし、逆転クオリアが起こり得る可能性を示した。その場合、個々人のクオリアを基に意識モデルを構築するのが困難となる。著者らは意識をモデル化する共通のルールとして、「言語」に着目した。例えば、「赤い色」を観察する二人が、意識の中で互いに異なる認識をしていても、互いにその色を「赤」と呼べば、コミュニケーションに支障ない。この言語を基にした提案モデルを著者らはHLbC(Human Language based Consciousness)モデルと呼んでいる。発表では、モデルの基本概念と、理論的な定式を説明する。
  • 桝田 有咲, 佐藤 由唯, 蛇島 華, 稲毛 真一
    p. 79-80
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    流体力学の大規模数値シミュレーションは、複雑な流体の挙動を詳細に解析するために、非常に多くの計算と時間が必要とされる。そこで、近年では、計算時間の短縮や効率化のために、ニューラルネットワークを用いた計算手法が研究されている。本論文では、翼の形状から揚力係数を予測するニューラルネットワークを開発した。ニューラルネットワークの重みの最適化には、著者らが開発したMOSTを用いている。その結果、翼形状を入力して揚力係数を出力するアルゴリズムについては、誤差を計算したところ平均で0.08となり、誤差が小さいことを確認した。今後、出力値をグラフ化して、迎角に対する揚力係数の変化のグラフと一致するか検証を行う。さらに、翼形状を入力させ、未だ計算されていない揚力係数を予測するアルゴリズムについても検証していく予定である。
  • 岸垣 暢浩, 太田 大介, 竹内 紀晶, 宮島 拓郎, 齊藤 寿幸, 白石 智規, 千葉 剛, Piwowarczyk Wiktor, 熊田 ...
    p. 81
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    筆者らはこれまで,架空送電線への適用を目的として,ドローンが電線から一定の離隔距離を確保しつつ,電線の弛度に沿って追従飛行を行いながら電線を撮影する「送電線点検用ドローン自律飛行システム」を開発してきた。 電線の追従飛行・撮影では,ドローンは追従飛行の起点となる鉄塔から終点となる鉄塔まで1径間に亘って移動する。その距離は300 m以上となることが多く,終点鉄塔に機体が到着したことを操縦者が直接目視で判断することが難しい場合が多い。そこで,プロポに表示される撮影画像を見ながら,画像にがいし連や鉄塔が現れることで追従飛行の終点到着を判断することになる。ただ,遠方の機体に注意を払いながら,プロポの画面も注視する必要があり操縦者の負担が大きく,送電線が水平角度を有する場合では終点到着を見逃すと設備へ衝突する危険性がある。 そこで,ドローンに搭載する追従モジュールのセンサでがいし連・鉄塔を検知した場合には終点到着と判断し自動停止する機能を開発したので報告する。
  • 岡部 忠
    p. 82-83
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    近年ではストリーム暗号が活発に研究されている。ストリーム暗号は暗号学的なセキュリティ要素として活用されるだけでなく,ストリーム暗号から生成される数列を疑似乱数として利用することも検討されている。このようなことから,本研究で扱うSpritzについても,生成される出力ストリームを疑似乱数列として活用できるのかという疑問が残るが,これまでにSpritzから生成される疑似乱数について,統計的検定を用いた評価がなされていない。そこで,本研究ではストリーム暗号 Spritzの統計的検定を実施し,疑似乱数列としての利活用について評価を行った。
  • 中村 久栄, 寺田 啓人, 三輪 大和, 水野 幸男
    p. 84
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    著者らはこれまでに、誘導電動機のベアリング外輪に生じた損傷を診断する手法を提案し、その有用性を評価してきた。また、電動機が停止した状態で、軸と筐体間に通電してベアリング電食を再現する実験も実施した。今回はより現実的な電食を再現するため、電動機が回転した状態での実験を実施する。そして、電動機が稼働している際の負荷電流を測定し、その周波数解析を行う。
  • 福田 純, 平田 一郎, 後藤 泰徳, 福井 航
    p. 85-86
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    近年,ユーザーを第一に据えて製品の設計を行う「人間中心設計」の考え方が広まっている。例えば,個人の人体特性を考慮した,自転車の設計などが考えられる。人間中心設計においては,ユーザーの使いやすさを定量的に評価する必要があるが,その評価指標の一つとして,筋負荷量が挙げられる。筋負荷量の算出の際には,通常,筋電位を取得するが,この手法では製品が使用される現場環境での検証が難しい。そこで、本研究では,カメラ動画のみ用いてデータを取得し,機械学習を用いて筋電位を予測する機械学習モデルを学習し、評価した。様々なモデルを試行したうち,LSTM に基づいた深層学習モデルが最も適していることが分かった。
  • 森茂 智彦, 竹川 聡, 音羽 俊幸
    p. 87-88
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    木製椅子の座面には座彫り加工と呼ばれる、人の臀部形状を模した凹形状の切削が施されることがある。座彫り加工の方法として、カンナやノミによる手加工や、硬い素材で作成した型に沿って切削する倣い加工が用いられることが多い。倣い加工とは、予め加工したい形状を模した原型を用意し、刃物と同形状の円盤で原型を倣いながら、並行して刃物を動かすことで、原型と同じ形状に切削する加工法である。この倣い加工では、円盤を原型に押し当てながら加工するため、原型は変形しないように硬い素材であるベークライト(合成樹脂)や金属を用いて製作する必要があり、原型の製作に高額な費用と時間がかかっていた。また、倣い装置の操作は人が行うため、原型の全面を倣う必要があり、人的なミスにより倣えていない箇所は後から追加で加工する必要があった。そこで本研究では、硬い素材の原型が不要で、自動で加工できることを目的に、新たな加工機を開発した。
  • 田代 睦稀, 白石 桃香, 北園 優希
    p. 89-90
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    朝,ハンガーに掛かっている大量の服の中から欲しい服を探すのは,時間がかかって大変である。この問題を解決し,朝の貴重な時間を服を探すためではなく,他のことに充てられるようにするために,本論文では洋服探しサポートシステムを提案する。このシステムは,入力部,動作部,撮影部で作成し,洋服を「しまう」,「探す」の二つの動作を行える。また,かけた洋服の写真を撮っておき,ディスプレイに表示させておくことで,どのような服なのか,どこにあるのかが分かり,洋服を探しやすくなっている。
  • 岡崎 陽, 北園 優希
    p. 91-92
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    デスク周りの整理整頓に困っている方が多いです。机の上が片付かない原因の一つは本が放置されていることです。そこで机の上の本を検知し自動で本棚に収納するシステムを開発しました。 このシステムは机の上の本をセンサで検知し、押し出して収納する機構に入れます。本棚に片づけられている本の場所をスイッチで検知し、その隣に押し出して片づけます。
  • 前川 実佳子, 中本 菜月, 芹川 聖一, 北園 優希
    p. 93-94
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    外出時に雨が降っていると,多くの人は傘をさして家を出る。しかし,外を歩いている途中から雨が降ると他人の傘を盗む人もいる。また,途中で雨が止んでしまうと,出先で傘を持って帰り忘れてしまう人も存在する。以前,私たちは顔認証による盗難防止機能を備えた傘立てシステムを提案した。今回はそれを改良して,傘立てに出先で傘を持って帰り忘れないための機能をつけて,格納場所を増やした。 このシステムは持ち主の顔を認識するカメラと,傘を預かる傘立てを備えている。カメラは建物の出口と傘立ての上部についているものとする。まず,傘を収納する際に傘立て上部のカメラで持ち主の顔を登録する。その後,傘を持ち運びたいときに再度そのカメラで顔認証を行うことで,システムは自動で傘を選択し持ち主に渡す。また,顔認証により窃盗も不可能となる。したがって,傘の盗難や混乱をなくすことが可能となる。更に,出口のカメラで顔認証を行うことによって.持ち主として登録した人物が傘を取らずに出て行くと,察知できる。
  • 白石 桃香, 谷口 愛莉, 芹川 聖一, 北園 優希
    p. 95-96
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    近年、COVID-19.による感染症が世界的に流行しているため、手洗いが非常に重要になっている。感染症のウイルス、手に付着した細菌やウイルスは、正しい方法で手を洗わないと体内に侵入してしまう。これを防ぐことは特に難しい。この問題を解決するために、自動手洗いシステムを提案した。このシステムは、手の位置を検出する距離センサー、スポンジで手を洗う部分、石鹸を出す部分、シャワー用の水を出す部分、手を乾かす部分から構成される。まず、汚れた手をシステムに挿入する。距離センサーが手を認識すると、石鹸が手に塗られる。すると、システム下部からスポンジが現れ、丁寧に手を洗う。洗浄後、手はシャワーの水で丁寧にすすがれる。最後に温風で手を乾燥させる。しかし、このシステムでは手をきれいにするには不十分だった。そこで、ハンドソープを噴霧する部分と洗浄する部分のスポンジをブラシに変更し、システムを改良した。
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