抄録
近年の建設業では,少子高齢化や労働力不足などの課題に対して,ICT施工,現場監視,作業自動化などのデジタル変革が進められている.特に,作業者の動作を自動認識する技術は,安全管理,作業記録,進捗把握などを支援する上で重要である.その中にも,骨格に基づいた動作認識技術では,現場背景や服装の影響を抑えながら対象人物の動きを関節位置の時系列的変化として表現できるため,建設・改修作業への適用が進められている.しかしながら,作業環境の状況やカメラの撮影角度などに起因し,身体の一部が物体によって長時間遮蔽され,身体情報の検出および骨格データに基づいたモデルの推定が必ずしも良好に行われない場合がある.このため,動作認識精度を改善する手法の開発が不可欠である.そこで本研究では,可視骨格情報を空間条件として用い,制御可能なモーション拡散モデルOmniControlから複数の動作候補を生成する.また,すべての検出可能な骨格を条件とする場合,生成結果を拘束できる一方,ノイズや冗長な制約が生成結果に影響すると考える.本稿では,運動量,人体的な重要度,ならびに移動安定性から骨格関節点を評価し,重要度の高い上位3関節のみを生成ヒントとして選出する手法の有用性を評価した.