1997 年 24 巻 p. 741-744
埋立地盤あるいは沖積地盤に埋設された地中構造物は、地震時に周辺の砂層が液状化することが予想されるが、地中構造物の液状化を考慮した簡便な耐震計算法はいまだ確立されていないのが現状である。そこで、本研究では、最終的に簡便な耐震設計法の提案を目指して、液状化解析により地中構造物の液状化時の動的相互作用を調べ、地中構造物に液状化時に作用する地震荷重を検討した。対象構造物は2連のボックスカルバートとし、地震動はレベル1地震動とレベル2地震動を用いた。結果として、地中構造物には地盤のせん断変形による周面せん断力と液状化に伴う側方からの増分土圧が作用することがわかった。