抄録
過剰間隙水圧の上昇や消散を考慮可能な有効応力解析手法に基づく地震応答解析手法を用いて, 地盤条件, 地震動レベルなどをパラメータとし, 軟着底構造による海上発電所の地震時挙動を検討した.
液状化対策工を考慮することにより, 地盤系及び函体発電設備の最大水平加速度は大きくなり, 函体に対する発電設備の最大水平相対変位も大きくなっている. レベル1地震動 (300gal) の場合, 地盤の液状化層において液状化がほとんど発生せず, 全体の変形量も小さい結果となった. これに対し, レベル2地震動 (620gal) の場合, 液状化層は全域に渡り液状化が発生し, 函体直下地盤は不等沈下, 函体側方地盤は不等な隆起が起る結果となっている.