抄録
この論文は, 地震動や液状化, 建物倒壊などから想定されるいくつかの道路網支障パターン別の道路網最大容量を, 東京都江東区を対象として評価したものである。解析は, 地震後1週間後を対象に, 静的なOD需要変動型の利用者均衡配分法を拡張したモデルにもとついてなされる。解析の結果, 震災時のネットワーク最大容量推定法の有効性が確かめられた。発生・集中交通需要の構造が日常のそれと大きく異ならないならば, 被災パターンは最大発生交通量の空間的分布に影響しないことがわかった。また, 平均最大発生交通量以上のセントロイドを始点とするリンクの可能交通容量は, 必ずしも大きくないことが明らかになった。