地震工学研究発表会講演論文集
Online ISSN : 1884-8435
ISSN-L : 1884-8435
アンケートに見る1999年2月26日に発生した山形・秋田沖地震の被害状況
木村 智博青山 清道
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1999 年 25 巻 p. 25-28

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抄録

1999年2月26日に発生した山形・秋田地震は幸い, 人的被害の報告はなく, 積雪も少なかったが, 冬期に発生している点で, 今後は雪も考慮しなくてはならない。震度5弱が観測された山形県遊佐町で, 被害の集中した海岸沿いは降積雪は殆どなかったが, 気候的には吹雪や地吹雪が顕著で, 避難行動等にも支障を来たす事が考えられる。こうした状況を踏まえ, 筆者らは遊佐町の住民にアンケート調査を実施したので, その概要を取り上げる.アンケートでは家の中での家具の挙動や什器の散乱状況, ケガをされたか, ストーブの仕様や使用状況, 避難所の認知度等を質問した。本論文ではアンケートの調査結果を中心に, 新聞報道の扱い方や当該地域の防災力の指標となる高齢化率等についても言及する。地吹雪常襲地帯で視程不良になる点から, 冬期の避難訓練が重要視される。

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