1999 年 25 巻 p. 449-452
従来の土の非線形構成則のうち、履歴曲線型と呼ばれるR-OモデルやH-Dモデルはパラメータの設定が容易に行え、計算が簡便であるため動的応答解析に多く用いられている。しかし、これらの非線形モデルにより、大きなひずみが生じる地盤-構造物系の相互作用問題を数値解析するには多くの課題がある。本研究は実務での使用を前提とし、地震時における地盤の挙動を的確に表現できる地盤の非線形モデルを提案する。また、この非線形モデルを用いて兵庫県南部地震時に観測された鉛直アレー記録をシミュレートしたところ、観測記録を精度よく再現することができた。