本研究は, 埋立地に建設されることが多いLNG地上式タンクの群杭基礎に対して, その高レベル地震時の耐震性を検証するために実施した, 遠心模型振動実験結果について述べたものである。実験では32本の鋼管杭により支持されたタンク模型を砂と粘土の互層地盤上に作製し, 遠心重力50Gのもとで最大加速度800gal相当の入力地震動を用いて加振試験を実施した。実験の結果, 地盤の強非線形応答並びに杭の非線形応答が確認されるとともに, 高レベル地震時のタンク群杭基礎の損傷形態が明らかとなった。また, タンクー基礎-地盤系の非線形応答特性を把握するとともに, 群杭効果を実験的に確認した。