抄録
活断層を考慮した入力地震動評価を行う場合, 地表地震断層を生じないような比較的規模の小さい地震の取り扱いが問題となる. 我が国の内陸地殻内地震を調査すると, 気象庁マグニチュードMJが6.5以下の地震に関しては, 殆ど地表地震断層が現れていない. このことは, 活断層の存在が知られていない地域でもMJ=6.5程度の地震を想定する必要があることを示している. このような地震は, 実体がつかめず地震学的にも地震動を評価することがむずかしい. そこで, 近年, 震源近傍の比較的硬い地盤上で得られた強震記録をもとに地震動レベルを評価した. その結果, 減衰定数5%の疑似速度応答スペクトルにおいて, 最大加速度値450gal, 加速度応答値1200gal, 速度応答値100cm/s, 変位応答値20cmで, 記録のほぼ全てを包絡できることが分った.