抄録
Certolizumab Pegol(CZP)は,関節リウマチに対する日本の臨床試験において,投与開始1週後から有効性を発現することが示された新規TNF阻害薬である.CZPは,Polyethylene glycol (PEG)化,Fc-free,一価であり,特徴的な構造を有している.なお,Fc-freeであるため,CZPは抗体依存性細胞傷害活性および補体依存性細胞傷害活性を示さない.
今回,in vitroでの各種生物活性について,CZPと従来型TNF阻害薬であるinfliximab (IFX), adalimumab (ADA), golimumab (GLM)およびetanercept (ETA)と比較検討した.
TNF-α中和活性の強さは,ETA>CZP>GLM>ADA>IFXであった.LPS刺激によるIL-1β産生抑制活性の強さは,CZP>GLM≒ADA>IFXであり,ETAによる抑制は完全でなかった.CZP以外のTNF阻害薬は,単球およびリンパ球に対し同程度にアポトーシスを誘導したが,CZPは全く誘導しなかった.
以上より,in vitroでの各種生物活性において,CZPは従来型TNF阻害薬と共通の生物活性を示す一方,臨床的関連性は明確ではないが,従来型TNF阻害薬とは異なる興味深い生物活性を示すことが明らかになった.