地震ハザード評価に基づいて想定地震を設定する際に, その想定地震の位置付けを明確にするための方法を検討した. 具体的には, 地震ハザード評価の結果であるハザード曲線を, (1) 地震活動域ごとの影響を表す貢献度, (2) 地震そのものの発生確率, (3) 地震が発生した 場合の地震動の超過確率, に順次分解していくことにより, 想定地震の位置付けがより明確になることを示した. 併せて, 想定地震に対する地震動の予測精度の向上をハザード評価に反映させる場合にも, 同様の検討が有効であることを示した.