抄録
K-net強震観測点のうち1種地盤と判断される549地点で得られた98地震、約5, 000波の水平成分記録 (S波以降) を用いて、二段階回帰分析手法により海溝性地震 (東日本と九州の2グループ) と内陸地震 (全国) に対する加速度応答スペクトル (固有周期0.05-5秒) 及び加速度波形の経時特性の推定式を作成した。両推定式は、気象庁マグニチュードMJと震源距離Xを説明変数とした回帰式である。得られた応答スペクトルの推定式には、同じMJとXにおいて、海溝性地震の方が内陸地震より3-5倍大きい傾向が認められた。Jennings型でモデル化した経時特性の推定式には、立ち上がり部+主要動部はMJ依存性が大きく、減衰部はX依存性が大きいという特徴がみられた。