抄録
強震下におけるボックスタイプの鉄筋コンクリート製地中構造物の終局限界状態を具現化することを目的として, 既往の鉄筋コンクリート製試験体の静的載荷試験結果を再整理・再評価した. 構造物の変形に基づく耐震性能照査に資する観点から, 試験体のひびわれ発生, 鉄筋降伏, 被りコンクリートの剥離・剥落等の各損傷状態とその変形性状との関係に着目し考察を行った. その結果, 曲げ/せん断の破壊モードに対応した試験体の変形性状, とくに, 試験体の耐荷力の低下とそれに関わる損傷状態の関係を明らかいにした.
