2001 年 26 巻 p. 925-928
都市内の高架橋などの橋脚の施工では作業空間、施工期間、全体工事費などの点で有利なPRC橋脚の耐震性を検討するために実施した水平交番載荷試験の結果を報告する。試験は主筋を鉄筋とPCより線とした模型と各主筋の定着方法を変えて比較したものである。その結果、耐荷力は現場打ちと同等であるが、変形性能が優れ、PCより線では復元力特性がよいこと、破壊は曲げ破壊が先行するが、主筋に亀裂箇所での応力集中がないこと、減衰定数が大きく地震時のエネルギー吸収の良いことなど、多くの利点が判明した。主筋が鉄筋の場合は従来の設計法が、PCより線では新しい設計法を適用することになる。