抄録
平成16年新潟県中越地震では埋戻し土の液状化による下水道マンホールの突出被害が1,400箇所以上も発生した. 過剰間隙水圧の早期消散を目的とした液状化対策工法として, 透水性の高い砕石等を地盤内に設置する工法が提案されているが, 本研究では, 廃タイヤを破砕したタイヤチップや廃コンクリートより抽出した再生砕石を砕石の代替材料として活用し, また, これらリサイクル材料を土のう袋に詰め込んで作製した土のう型ドレーン材をマンホールの周囲に設置し, 液状化時の浮上を軽減する工法を提案した. 模型振動実験を行った結果, 本工法によるマンホール浮上軽減効果を確認するとともに, 高い透水性能を有するタイヤチップの有効性を明らかにした.