環境システム研究論文集
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認知度のCVMによる網走湖環境評価に及ぼす影響に関する研究
矢部 浩規清水 正恵加賀屋 誠一
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2001 年 29 巻 p. 315-320

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抄録

環境の評価にあたりCVMを実施する場合, 得られた評価値が妥当であるためには人々が対象となる環境について十分な認識を持って回答することが重要である. しかし, すべての人々に対象となる環境について十分理解させることは難しいこのような環境に対する認識の不足や欠如は包含効果の発生原因の一つとなっており大きな課題となっている. そのため評価値の利用にあたっては, 調査方法, 評価値の算出方法の明確化, 評価結果の妥当性の検証等が重要である.本研究では浄化対策事業が行われている網走湖の環境評価をCVMを用いて2, 050世帯を対象に実施した. その妥当性や有用性を, 調査の実施によって提供される評価対象に関する情報内容より以前に被験者個人が事前に有している認識程度や一般の環境知識や意識の支払意思額への影響検討等で明らかにする. 調査は, 環境質の変化の程度が異なる場合, 環境質の変化の程度が同じ場合での郵送と面接調査及び調査対象地域が対象環境と距離が異なる場合の5ケースで行っている.

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© 社団法人 土木学会
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