環境システム研究論文集
Online ISSN : 1884-8125
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Cross entropy法を用いた世帯分類別の環境負荷発生量に関する研究
金森 有子松岡 譲
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2006 年 34 巻 p. 377-386

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抄録

家庭のライフスタイルが変化する要因の1つに, 世帯構成が考えられる. 現時点で容易に入手できる情報は, 世帯をある面からしか見ていないものが多い. そこで, 本研究では, Cross entropy法を用いて, 世帯類型, 世帯主の年齢, 住居の所有関係の面からまとめられたデータを用いて, これらの3要因を組み合わせた世帯分類での消費支出データの作成を試みた. さらに, 作成されたデータを用いて, 世帯分類別の環境負荷の発生量を推計し, 世帯分類と環境負荷発生量との関係を考察した. 推計の対象は, 1987年から2002年の16年間で, 日本の家庭部門とした. その結果,(1) 環境負荷の発生量に最も大きな影響を与えるのは世帯類型であること,(2) 高齢者世帯には特有の消費行動があり, いくつかの財に関して, 世帯類型の傾向と異なる傾向が見られること, がわかった.

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© 社団法人 土木学会
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