環境システム研究論文集
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黄河流域水資源需給の時間・空間構造の把握に関する研究
大西 暁生井村 秀文白川 博章韓 驥
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2006 年 34 巻 p. 611-622

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抄録
黄河流域は, 近年の急速な社会経済の発展に伴い水需要量が増加した結果, 1970年代初頭から90年代後半にかけて断流が頻発した.このような水不足に悩む流域では, 各地域・各セクター (農業, 工業, 生活) の水需要を把握しつつ, これらを削減していくための対策を考える必要がある. また, 黄河は非常に広大な流域を誇り, 地域の産業形態や自然状況も大きく異なる. このような社会的・自然的な特徴が, 季節における水利用や水資源の変化をもたらす. このため, 本研究では, 黄河流域の水資源管理の議論に貢献するため, 地域的・季節的な変化を考慮し, 流域全体の水資源需給の時間・空間構造を県市別, 月別で表わす. 具体的には, 1997年から2000年までの水資源需給の構造を再現し, 断流現象などの需給アンバランスが発生する時間的・空間的な特徴を分析する. さらに, このアンバランスを不足量として表わし対策に必要な削減の目安として評価する.
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© 社団法人 土木学会
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