2008 年 36 巻 p. 207-215
近年, 都市・地域計画に対して環境的な視点から評価・検討していくことの重要性が議論されている.本研究では, エコロジカル・フットプリント指標を用い, 岡山県津山市を対象として都市・地域の持続可能性を評価するとともに, 近年その必要性が高まっている「空間リサイクル」及び「都市コンパクト化」施策実施が, その持続可能性に及ぼす影響を明らかにした.分析の結果, 津山市は東京や岡山市等と比較して環境受容量に対する環境負荷量の超過分が顕著に少ない, つまり環境上のバランス (環境負荷超過率) のとれた地域であった.また, その津山市において「空間リサイクル」及び「都市コンパクト化」を実施した場合, 環境負荷超過率が最大2.61%削減されることが明らかとなった.