2008 年 36 巻 p. 327-332
レクリエーションサイトまでの移動時間と距離は, 言うまでもなく強い相関関係がある. しかし, これらは個人の所得制約および時間制約の下, 効用最大化問題に直接影響を与えるため, 各々個別に取り扱われてきた. また, サイトまでの距離は, 実際に費やされる旅行費用に計上されるものの, サイトまでの時間費用は機会費用であり, その金銭的価値は直接市場で観察することはできない. さらに, サイトでの滞在時間もまた, 機会費用として扱われる. そこで, 本研究では, 時間費用と金銭的費用を明示的に取り扱い, レクリエーション便益評価における重要性を議論する.