環境工学研究論文集
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連続水素発酵における炭素-窒素バランスの変化に対する細菌叢と水素生成能の応答
川越 保徳日野 なおえ中尾 雅治藤本 綾古川 憲治
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2007 年 44 巻 p. 605-611

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抄録

混合細菌系を用いた連続中温水素発酵において、水素生成能と発酵槽内細菌叢に及ぼす炭素-窒素バランスの影響を調べた。C/N比が36の条件下で、最も高い水素収率が得られ、Clostridium属と推定される水素発酵細菌の優占化が認められた。C/N比が高く窒素不足の条件下では、水素発酵細菌に代わって乳酸菌が優占化し、水素収率の著しい低下と乳酸濃度の上昇がみられた。しかし、C/N比を戻して最適化することで細菌叢と水素収率をともに回復させることができ、これらの変化は可逆的であることが分かった。一方、C/N比を低くした窒素過剰の条件下では、Clostridium属内での細菌種の変化と水素収率の低下がみられ、C/N比を再度最適化してもその回復速度は遅いことが明らかになった。

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