植物中に発現するGST (glutathione-S-transferase) 活性と, 曝露大気との関連を評価し, 大気汚染の評価ツールとして, 植物中GSTが利用可能か検討した.植物葉を扱う上で, タンパク質抽出効率及び, GST活性測定温度を検討し, 最適な測定条件を得た.また, 沿道および喫煙室内にポトス (Epipremunum aureum) を設置し, これらの葉及び根中にてGST活性の測定可能性を検証した. 特に, 喫煙室内に長期静置した試料葉において, 対照に比べ, 有意に高いGSTが得られたことから, バイオマーカーとしての利用可能性が示唆された. 今後, 植物種, 環境条件や生育条件等, 様々な影響因子の詳細な検討が必要と考えられる.