環境工学研究論文集
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水環境及び感染性胃腸炎患者から得られたノロウイルスカプシドタンパク質遺伝子の多様性及びアミノ酸配列変異の解析
Takahiro ImaiDaisuke SanoYoshifumi MasagoYou UekiKensuke FukushiTatsuo Omura
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2008 年 45 巻 p. 355-360

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抄録
河川水やカキ等の水環境由来サンプルと感染性胃腸炎患者由来糞便を同一地域において約4年間に渡って収集し, ノロウイルスカプシドタンパク質遺伝子を検出, 解読した.さらに解読された塩基配列にコードされたアミノ酸配列における変異に着目し, その多様性を評価した.得られたノロウイルスカプシドタンパク質遺伝子配列は, GII.2 (7配列), GII.3 (25配列), GII.4 (41配列), GII.5 (5配列), GII.6 (1配列), GII.10 (3配列), GII.11 (2配列), GII.14 (10配列) 及びGII.15 (1配列) の各遺伝子型に分類された.このうち世界中で感染性胃腸炎を引き起こしている遺伝子型であるノロウイルスGII.4のカプシドタンパク質遺伝子にコードされたアミノ酸配列について, 本研究で得られた配列をプロトタイプ (Bristol株) と比較したところ, 第8残基のアラニン, 第9残基のアスパラギン, 第15残基のアラニン及び第54残基のアスパラギンにおいてアミノ酸置換が確認された.保存性の高い領域の遺伝子配列だけでなく, そこにコードされたアミノ酸配列に着目することで, 人間社会におけるノロウイルスの動態を探る上で追跡すべき重要な遺伝子領域を絞り込むことが可能となった.
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© 社団法人 土木学会
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