自然保護助成基金助成成果報告書
Online ISSN : 2189-7727
Print ISSN : 2432-0943
第4期協力型助成 国際的プログラムに関する助成
西表島世界遺産登録に伴うオーバーツーリズム等の自然環境に対するインパクトを,地域住民との協働によってモニタリングする手法・体制の構築 ―認定特定非営利活動法人トラ・ゾウ保護基金―
高山 雄介村田 行平塚 真由長見 忠則今村 弘明今村 愛杉田 貴志杉田 絵莉子松永 耕二松永 恵𠮷村 鷹亮蛭崎 優菜吉村 俊吉村 野の香那須 翔平那須 真麻杉谷 香世
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2020 年 29 巻 p. 385-393

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抄録

2019年1月,西表島が世界自然遺産登録推薦され,2020年7月には登録となる見込みとなっている.西表島では,8割の住民が遺産登録のプラスよりもマイナスが大きいと考えており(県アンケート結果),4候補地中,遺産登録に最も否定的である.その不安は,過剰利用による自然環境の劣化,イリオモテヤマネコの交通事故増加,集落の生活環境の悪化(喧噪・公共交通・生活ごみ処理・上下水・公衆トイレ等のインフラ機能の不足等)にわたる.本プロジェクトでは,登録に伴うオーバーツーリズムのインパクトとその変化を地域目線で理解し,その対策を地域から政策決定者に求めるため,これまで実施してきた夜間パトロールによる交通量調査に新たな参加者を迎え体制強化を図ったほか,地域住民が自立的・持続的に実施できる新たなモニタリングについてもを検討した.

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© 2020 本論文著者
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