日本古生物学會報告・紀事
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82. 關東山地烏ノ巣石灰岩中に皮殻構造有孔蟲Acervulinaの産出する事に就て
半澤 正四郎
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1939 年 1939 巻 14 号 p. 45-47_1

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抄録

本文は藤本治義博士が關本山地五日市附近深澤の侏羅紀鳥ノ巣石灰岩中より採集せしAcervulinaの記載である。
Acervulinaは今日温暖なる淺海に極めて普通なる種屬で新第三紀層中にも夥多産する, 化石として最も古い者は白聖紀より知られて居るのみであるから今囘侏羅紀層から發見せられた事は特記に値する。
鳥ノ巣石灰岩のAcervulinaは現生種Acervulina inhaerens SCHULTZEに類似するが垂直壁が著しく厚く, 房の輪廓が常に不規則でまた房の高さがAcervulina inhaerensの者の平均より低い。故に茲に本化石に對しAcervulina inhaerens huzimotoiなる新變種名を提議する。

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