抄録
大電流単発放電における細線電極の電極消耗挙動を高時間分解能のイメージングシステムを用いて検討した。このイメージングシステムは、パルスYAGレーザーの第二高調波をカメラの照明光とするもので、放電プラズマ中においても電極形状を10ナノ秒程度の時間分解で観察できる。放電による電極の溶融は、放電終了後も溶融状態が継続し、条件によっては、大きな形状変化を示した。電極材料によっては、電極先端から融滴が離脱する状態や、溶融金属が上方に移動する挙動が見られた。いくつかの電極材質について、極性や加工雰囲気が、電極先端の溶融金属の挙動に及ぼす影響について、報告する。