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西田 勇
p.
1-2
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
機械加工に必要なNCプログラムの作成を支援するCAMの現状では,工程設計に関わる加工領域の選択や加工条件の決定など膨大な作業が使用者に求められているため,NCプログラムの作成が追いつかず機械が遊休することがある.本研究では,三角形メッシュの集合で形状を表現するSTL形式のCADモデルから加工フィーチャを認識し,その幾何学的特徴に従った工具および加工条件を決定し,工具経路を自動で生成する.
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松下 哲也
p.
3-4
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
これまでに5軸制御工作機械の幾何誤差の同定および補正技術を開発しているが、十分な補正効果が得られない場合がある。この原因として、傾斜軸の運動誤差の影響があげられる。そこで、1つの基準球とタッチプローブを用いて傾斜軸の6自由度誤差を同定する技術を開発し、さらに、この6自由度誤差を補正する機能を開発した。これら技術により同定・補正することで、回転2軸の様々な角度において高い運動精度が得られた。
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坂田 雅英, 篠原 紀夫, 大塚 裕貴, 桐明 颯汰, 飛永 浩伸, 土手 一朗, 甲斐 信博, 杉田 直彦
p.
5-6
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
工作機械の高精度化を目指す上で,3つの構造特性(静剛性,動剛性,熱剛性)の両立は重要である.このうち動剛性については剛性と減衰性の両方が重要な特性となる.本研究では鋳鉄の躯体の中に,高い減衰性を有するミネラルキャスティングを充填した複合材を用いて,鋳鉄躯体の構造とミネラルキャスティングの配置が及ぼす動剛性への影響について調査したので報告する.
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太田 康二, 小林 昌史, 河野 大輔
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7-8
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
工作機械の熱変位の要因の一つに設置環境の室温変化がある.空気と構造との間の熱伝達が構造の温度変化と温度分布の不均一をもたらし変形を引き起こす.カバーの追加によりこれら変形が抑制されることは経験的に知られているがその物理的メカニズムについては十分な調査は行われていない.本稿では,横形マシニングセンタにおいてカバー追加による熱変形抑制の効果の確認とともに構造の温度分布への影響の調査を行った.
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着色された反射板からの拡散反射光を用いた稜線抽出の明瞭化
小倉 一朗, 古川 慈之, 池野 一広, 野中 裕史
p.
9-10
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
我々はギヤスカイビング用工具の摩耗量を,画像観察によって評価するシステムの開発に取り組んでいる.その際,工具観察面に隣接した斜面の影響をうけ工具輪郭形状の抽出精度が悪くなることが問題点となっていた.そこで本報では,青色など着色された反射板を設置して隣接斜面を拡散反射光で照明,白色光で照明された工具刃底画像と共に撮影し,RGBの色分解を行うことで輪郭抽出を明瞭化する手法を検討した結果について述べる.
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第2報、空冷に用いる空気層の温度安定化
鈴木 直彦, 新元 翔太, 南部 優佑
p.
11-12
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
工作機械の加工精度に影響を及ぼす熱変位はさまざまな対策が検討されている。その1つに熱源の冷却によって機械の温度上昇を抑える方法がある。本研究は、工作機械のベッド構造に工夫を行い、工場の環境特性より比較的に安定した床面に近い空気層を利用し、熱変形の抑制を実現した。今回の報告では、冷却に用いる空気層の温度安定化の現象について調査した結果を述べる。
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壱岐尾 湧介, 北田 幸夫, 甲斐 信博, 萩原 誠一, 小林 啓志
p.
13-14
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
機械製品をはじめとする各種部品において超高精度化が進んでいる.この超高精度化の達成には工作機の精度向上が不可欠であり,そのためには鋳鉄製ベッドの高剛性化が効果的である.一方,構造最適化技術の急速な進歩により,高剛性形状を解析にて導出可能となってきた.そこで,鋳鉄製ベッドを対象に,質量を維持した高剛性な形状を構造最適化手法により導出する.その後,実際に製造した部品にて実験を行い,妥当性を評価する.
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野崎 拓海, 田和 あかり, 篠宮 佑汰, 阿南 太基, 森本 喜隆, 林 晃生, 山岡 英孝, 藤木 信彰
p.
15-16
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
本研究ではパラレルメカニズムを備えた5軸のキネマティクス工作機械に対してデジタルツインを構築した.各駆動軸のトルク,変位量を取得し,ヤコビ行列を用いることで工具先端に作用する外力を推定するモデルを作成した.本報では,切削抵抗の実測値と推定値を比較することで,提案手法の評価を行った結果を報告する.
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田中 峻, 劉 佳慧, 川越 祐太, 中西 賢一, 中村 匠吾, 木崎 通, 杉田 直彦
p.
17
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
複合加工機は,工程集約による変種変量生産への対応と加工能率の向上に強みを持つ.しかし,小型・多軸化した機械構造においては,加工精度の維持が課題となる.本研究では,複合加工機の高精度化を目的とした熱‐動特性の解析技術を構築した.連続サイクル稼働試験では,構造体106点の温度および刃先の熱変位を計測した.加えて,主軸周辺の多点振動情報との比較から,稼働熱による動特性の変化を確認した.
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中川 雄登, 山﨑 夏佳, 脇谷 趣聞, 楠山 純平, 中尾 陽一
p.
18-19
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
材料表面に微細構造を有する製品のニーズが高まっている.そのため,超精密切削加工において,加工時間短縮や高精度化の要求が高まっている.本研究では,ピエゾ素子を用いて,微細パターン創成を実現する微小位置決めシステムの開発を行い,性能評価を行った.具体的には,電圧に対する変位応答性を評価するための静特性実験と動特性実験に加え,フィードバック制御による目標変位に対する定常誤差の評価を行った.
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被膜の違いが画像処理測定に及ぼす影響
敷村 達也, 鈴木 直彦, 加藤 秀治, 林 晃生, 森本 喜隆
p.
20-21
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
近年、生産形態は少品種大量生産から多品種少量生産、変種変量生産へと変化している。これにより、加工品種が都度変わるため最適な切削条件の設定および工具寿命の管理が課題となる。そこで、本研究ではNC旋盤に搭載したカメラを用いて、画像処理による逃げ面摩耗幅の自動測定および被膜が異なる工具への適用の検討を行い、有効であることを明らかとした。
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河村 夏風, 林 晃生, 森本 喜隆
p.
22-23
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
本研究では,工作機械の送り駆動系の消費電力に着目し,消費エネルギーを考慮した工具経路の生成を行う.提案する手法は,3D-CAD上で加工シミュレーションを行い,工具位置座標を取得すると共に,各軸にかかる消費電力をコスト指標とした経路探索による省エネな工具経路生成システムを構築する.また,送り駆動系の数学モデルから工具経路運動時の消費電力の推定し,提案手法の省エネ効果の検証を行う.
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加工面の誤差を最小化するNCデータ修正方法
金山 晃央己, 田中 文基, 小野里 雅彦
p.
24-25
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
多軸工作機械で高精度加工を行うためには,工作機械誤差の影響を最小化することが必要である.一方,デジタルツインを用いると,実空間における現象,例えば工作機械誤差の影響を仮想空間で再現できる.本研究では,多軸工作機械及び工具のデジタルツインを用いて工作機械誤差と工具変形の加工面への影響を導出し,最小化することを目的とする.本報では,加工面の誤差を最小化するNCデータ修正量を求める方法について述べる.
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多田 淑貴, 今井 リキ, 廣垣 俊樹, 青山 栄一
p.
26-27
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
一般的に工作機械搭載されているサーボロック機能は特に小型工作機械において消費する電力の割合が大きい.そこで,非切削軸のサーボロックを切断するアイドリングストップ機能を開発し,省電力化を図っている.本報ではアイドリングストップ搭載により発生した傾向を分析し,加工時間や消費電力のシミュレーション式の作成等をおこなった.その結果,加工時間は99%以上,消費電力は70%以上の精度となった.
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山越 竜一, 高橋 徹
p.
28-29
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
直動ボールガイドに求められる性能として精度,剛性,寿命があげられる.これらを高い水準で実現するために軌道面を8条列化した製品が提案されているが,外形寸法がISO規格に準拠しておらず既存製品と取付け互換がないことが課題である.ISO規格に準拠した寸法で剛性や寿命に優れた製品はあるが,精度に優れた製品はないため,同寸法内で高精度を実現するための設計を検討した.今回は設計内容と精度の実測結果を報告する.
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廣岡 駿汰, 廣垣 俊樹, 青山 栄一
p.
30-31
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
私は5軸制御工作機械による加工面の制御とその加工面の定量評価手法について研究している。今日、製品は小型化・複雑化しており、それを作り出す工作機械はより一層高度な技術が要求される。しかし工作機械の加工面は切削の痕跡である切削痕により不均一な面になる。そこで切削痕を任意の形状にコントロールする技術の開発を行い、加工面を均一化することで研磨工程の時間短縮によるコストダウンに取り組んでいる。
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石垣 綾斗, 河野 大輔
p.
32-33
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
主軸の熱解析において,ベアリングの熱的境界条件は熱源からシャフト及びハウジングへの伝熱として重要である.しかし,回転中のベアリングの熱的境界条件は,複雑であり,かつ回転部の温度測定に制約があるため,求めることが難しい.本研究では,粒子フィルタを用いて,回転中のベアリングの熱的境界条件を同定する.双子実験により,境界条件の推定精度を評価し,回転部の温度測定をなるべく簡単に行える測定点配置を検討した.
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減衰要素の検証
福田 哲也, 高杉 敬吾, 浅川 直紀
p.
34-35
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
工作機械で広く用いられている転がり案内機構は,高い送り性能を実現する反面減衰性に劣り,びびり振動の原因とされている.そこで筆者らはTPMSの一種であるジャイロイドという構造に着目し,これが潤滑油を保持することでガイドレールに油膜を形成し,動剛性を高めることを確認した.本報では,掃引正弦波加振試験を持ちいて非線形性を励起し,減衰要素の詳しい分析を図った.
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西村 友紀, 大関 浩, 石井 翔真, 鈴木 寛人
p.
36-37
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
摺動面のグリース潤滑の際の使用条件が明確でない。グリースはみかけ粘度が低く、シール効果により異物が入りにくい。本研究では、鋳鉄製摺動ブロックの油溝形状と摺動距離、きさげ面のあたり面積を変更してグリース潤滑を行い摩擦係数とグリースの拡散を測定した。また、前年度の研究結果を踏まえて摺動距離の条件を増やして潤滑寿命に焦点をあてて実験を行い摺動ブロックごとの潤滑寿命に違いが確認されたので報告する。
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松村 隆, 伊塚 諒太, 田村 昌一
p.
38-39
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
医療デバイスやインプラント部品には,チタン合金やステンレスなどの高強度材料が利用されており,高品位な仕上げとともに表層部の材質に対する制御が求められている.本報では,エンドミルの切削仕上げ面の残留応力に対して,切削力特性との関係を議論する.エンドミルよる片側側面切削を対象とし,仕上げ面生成過程において切れ刃が被削材に負荷する切削力の大きさとその方向が残留応力に及ぼす影響を調べた.その結果,残留応力は仕上げ面に対する切削力の方向と相関があることを明らかにした.
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程原 述英, 松原 光希, 小原 千紀, 高橋 幸男, 鈴木 教和
p.
40-41
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
著者らが提案しているエンドミル加工面の硬さ・残留応力の推定モデルの精度と妥当性について検証を行う.提案手法では切削理論に基づいて切削力と工具摩耗の計測データを逆解析し,工具刃先近傍の応力場と温度場を推定する.これらの推定結果を説明変数として線形回帰モデルを用いて加工面性状を推定する.複数の加工実験を通じて得た結果から同定した係数ベクトルの妥当性,および推定モデルの精度について分析を行った.
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篠崎 直紀, 笹原 弘之
p.
42-43
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
本研究では,回転する被削材をミリングするターンミリングにおいて,被削材・工具を点群で表現したモデルを用いて切削を模擬する.工具姿勢自由度の高い5軸加工機の使用を想定し,各工具姿勢における加工中の切削力や加工面性状の予測を目的とする.解析上において,工具姿勢毎の切削力の特徴を明らかにした.また加工面性状の解析・実験結果では,一部条件について両者が良好に一致し,各工具姿勢条件で異なる特徴が得られた.
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吉田 勇太, 高野 昌宏, 新谷 正義, 宮川 広康, 廣崎 憲一
p.
44
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
本研究の目的は、リアルタイムに推定した工具刃先温度を用いて、工具の摩耗状態を推定することである。工具刃先温度は、前に報告したModel Order Reductionを利用したバーチャルセンサ技術により推定した。S45C材を加工速度50~400m/minの範囲でエンドミル加工したときの推定した刃先温度と摩耗状態の関係を調べた。
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田村 大貴, 長谷川 充, 花内 勇也
p.
45-46
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
新たな金属部品製造方法として積層造形が注目されている.チタン合金の積層造形は,現状PBF方式が主流であり,航空宇宙や医療分野での活用が見込まれている.PBFによる造形体は表面が粗く,切削による仕上げ加工が必要となるが,造形体の被削性については明らかになっていない.そこで本研究では,PBF方式の一種であるEBMおよびSLMで作製したTi6Al4Vに対して切削加工を行い,圧延材との被削性の差異を調査した.
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川堰 宣隆, 山岸 英樹, 柿内 茂樹, 高野 登
p.
47-48
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
近年,航空機や次世代自動車の軽量化に向けて,従来の構造部材の一部を,アルミニウムやマグネシウムなどに材料置換するマルチマテリアル化が進んでいる.その部材を適用する場合,製品の用途や形状精度によって,切削加工が必要とされる.本研究では,アルミニウム/鋼で構成されるマルチマテリアルを対象としたエンドミル加工を行い,その加工特性および最適な加工条件について,加工面性状や工具摩耗の観点から検討した.
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吉永 克仁, 柴田 英紀, 平野 稔
p.
49-50
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
自動車の電動化で車室内の静粛性向上の要求が高まっている.騒音の原因として減速機の歯車の伝達誤差変動があり,その解決策として歯車にクラウニングやバイアスなどを施し,トルク負荷時の歯当たりを改善する歯面修整技術がある.本研究ではギヤスカイビング加工において,まず工具―歯車間の相対運動と創成される歯面形状の関係を求めて,それに基づいて任意の修整歯面を創成可能な工具移動軌跡の算出手法を構築した.
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五十子 周太, 任 宗偉, 木崎 通, 杉田 直彦, 古川 章太, 長田 哲, 山本 浩
p.
51-52
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
近年、ギヤスカイビング加工は歯切りだけでなく仕上げ加工への適用が期待されている。仕上げ加工は高い加工精度が要求されるため、工具刃先丸みの影響も無視できない。本研究では刃先丸みを考慮した工具モデルを用いて、歯型誤差に与える影響を数値解析した。また、数値解析の妥当性を加工実験により検証した。結果として刃先丸み起因の歯形誤差は1/3以上を占め、主要な発生源の一つになると分かった。
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北﨑 礼紘, 田中 海翔, 中原 裕太郎, 廣垣 俊樹, 青山 栄一, 野辺 弘道
p.
53-54
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
近年,環境問題や竹の異常繁殖による生態系破壊が深刻化している.これらを解決するために我々は,加圧加熱により作成する竹繊維自己接着成形体に関する研究を進めている.本報では,竹成形体の強度を向上させるため,マシニングセンタを用いて竹繊維を抽出する際の切削条件について検討し,その結果を報告する.
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田中 海翔, 北﨑 礼紘, 中原 裕太郎, 廣垣 俊樹, 青山 栄一, 野辺 弘道
p.
55-56
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
近年,環境問題や竹の異常繁殖による生態系破壊が深刻化している.これらを解決するために,加圧加熱により作成する竹繊維自己接着成形体に関する研究を進めている.本報では,マシニングセンタを用いてファイン竹繊維を抽出する際の竹筒固有振動が切りくず形状に与える影響について考察をおこなった.その結果,影響が明らかになり,切削音と固有振動の間にも相関が認められたため,切削音に基づき切削速度の制御をおこなった.
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豊岡 浩太, 二宮 大樹, 佐伯 蓮太, 佐藤 瑞起, 寒川 哲夫
p.
57
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
切削加工では主軸回転数や送り量などの切削条件を調整することによって,工具刃先と被削材の接触タイミングを制御することが可能であり,それにより四角形や六角形状の表面テクスチャを創成することできる.本研究では,小径ボールエンドミルによるテクスチャ創成を目指した.大径工具に比べ理論とのずれがテクスチャに与える影響が大きいことや,さらなる切削条件の調整によってテクスチャ創成が可能であることがわかった.
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村井 満, 川村 浩二, 峠 睦, 久保田 章亀
p.
58
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
多結晶ダイヤモンド(PCD)製切削工具は,単結晶ダイヤモンドと比較して劈開が発生しにくく,比較的安価であるため,非鉄金属の加工において使用範囲が拡大している.しかし,切れ刃稜線においてダイヤモンド粒子の脱落がみられることから,高精度な切削面を得ることが難しい.本報告では,PCD工具の刃先鋭利化を目指した逃げ面研磨において,熱エネルギーを外部から供給したときの影響について報告する.
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直彫り加工によるボールねじ形状の成形
鈴木 裕太, 加藤 秀治, 坂本 重彦, 古野 真弘
p.
59-60
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
先行研究では,焼入れ鋼の駆動型ロータリー加工においてAI含有量の多いTiAIN被膜を施したロータリー工具を切削速度3.34m/s条件で用いることにより,工具寿命の延長と高能率加工が達成できることを明らかにした.本研究では駆動型ロータリー加工を送り機構に用いられるボールねじ形状の成形に適用し,焼入れ鋼の直彫り加工を試みることにより加工能率の向上を目指す.
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岡﨑 勇人, 久保 明雄
p.
61-62
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
ホブのコーティングの実用性を確認するには、実際にホブ切りを行う方法がある。しかし、時間とコストがかかる。そこで本研究では、ホブの異なる歯を対象とした舞いツール切りをホブ盤に舞いツールを取り付け4種類のコーティングで行った。その結果、ALTENS、AlCrN、TiAlNコーティングは高い耐久値を示し、TiNコーティングは磨耗が発生しやすいことが分かった。
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山本 祥大, 江川 悟, 工藤 悠佑, 川島 涼輔, 本山 央人, 山口 豪太, 三村 秀和
p.
63-64
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
高速度カメラを用いたX線域での加工現象の観察は,切り屑や加工具そのものなどの障害物を透過し,物体内部の観察を可能にする.これは加工原理の解明や加工の高精度化・高効率化につながる可能性がある.本研究では,現場において幅広い場面で使用されているミーリング加工を動力計と同期させながら,大型放射光施設であるSPring-8のビームラインで観察し,工具とワークの振動,一刃当たりの加工量の解析などを行った.
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室岡 和樹, 明比 儀, 小谷野 智広, 細川 晃, 古本 達明, 見角 裕子
p.
65
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
超硬合金は高い硬度を有し金型材料として幅広く用いられている.その加工においては高速切削を適用することで高い加工能率を実現することが期待できるが,高速領域の切削現象を調査した前例は少ない.そこで本報ではダイヤモンドコーティング超硬エンドミルを用いて,切削速度を400 m/minまで高めて超硬合金の側面切削加工を行い,切削抵抗を測定するとともに,切りくずを観察することで切削特性を評価した.
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上田 菜緒, 加藤 秀治, 坂本 重彦
p.
66-67
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
ラジアス工具を用いて,医療材料である高炭素含有型コバルトクロム合金のミーリング加工を行い,工具材種の選定および切削速度5.0m/s以上の高速切削域における加工特性の解明について検討した.その結果,高炭素含有型コバルトクロム合金の加工にはバインダレスcBNが有効であり,切削速度5.0m/s以上の高速切削も可能であることが判明した.
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川島 涼輔, 江川 悟, 山本 祥大, 工藤 悠佑, 本山 央人, 山口 豪太, 三村 秀和
p.
68-69
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
ドリル加工において被削材内部を直接観察することは困難なので、ドリル穴の形成には未知な点が多い。本研究では大型放射光施設SPring-8の高エネルギー放射光X線を使用し、ドリル加工中における穴の形状の遷移を4D-CT観察することに成功した。これによって、穴内のドリルの振れによる穴形状の歪みの形成過程を可視化できた。
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松野下 純, 松井 翔太, 廣垣 俊樹, 青山 栄一, 松田 亮
p.
70-71
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
本研究では,TiSiN系コーティングスレッドミルを用いた雌ねじ加工について,補間運動の公転半径の変化による呼び径の違いが与える影響を考考察した.被削材はS50C,ねじの呼び径はM10とM12の2種類とした.切削条件は,回転数と送り速度を変化させた.測定機器は,工具振動と切削温度を同時に測定可能な無線ホルダおよび3分力圧電式切削動力計を用いて測定を行い,加工特性の解析を行ったのでその結果を報告する.
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曲がり管内面への適用
川久保 英樹, 佐藤 運海
p.
72-73
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
本加工法は,電解水を加工液として用いており,磁気連結粒子ブラシの擦過作用を中心とした物理的作用と,電解水による化学的作用との複合による表面加工法である.本研究では,砥粒は使用せずに磁気粒子ブラシのみで表面を擦過して,加工面を改質する.著者らは,直管内面に対する基礎的な研究によって,その加工メカニズムを明らかにしてきた.本報では,曲がり管の内面改質を目的として,その加工特性を検討した.
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小林 幹汰, 佐藤 隆之介, 鄒 艶華
p.
74-75
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
我々のグループでは,固定砥粒と磁気ブラシの複合作用により除去を行う磁気援用固定砥粒加工法を提案し,Ti合金に対し本加工法を適用したところ,表面粗さの向上を確認した.本報では同じく難削材であるSUS304に適用し,その加工特性を評価した.その結果,固定砥粒のみによる加工に比べて,表面粗さの向上が確認された.Ti合金と比較すると,引張強度が低く,硬さが小さいにもかかわらず,除去量は非常に小さかった.
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青木 航太郎, 鄒 艶華
p.
76-77
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
フリー
近年,精密部品の小型化複雑化により微細管が多様化している.しかし複雑な形状の微細管は初期粗さが大きく,さらに内面研磨が困難である.そこで,従来の加工法では研磨が難しい長尺,複雑な管にも適用できる磁気援用加工法を用いた内面研磨が研究されている.本研究では微細管の研磨時にコイルに流れる電流の大きさや供給する磁性粒子,砥粒の量が加工特性に及ぼす影響を調べ,加工特性の解明,考察を行った.
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中村 望, 鄒 艶華
p.
78-79
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
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近年,半導体製造装置用部品など様々な分野で精密部品の微細化へ需要が拡大しており,工作物表面をナノレベルかつ高効率に仕上げる精密加工技術が求められている.しかし,従来の研磨技術では微細複雑形状の研磨が困難である.そこで,本研究では変動磁場を利用した磁気研磨法による微細複雑表面の精密加工に着目した.本実験では,アルミニウム合金板に研磨実験を行い,磁極の形状や送り運動による加工特性に及ぼす影響を調べた.
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浅沼 智哉, 鄒 艶華
p.
80-81
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
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近年,半導体産業等の発展に伴い,部品に対する高精度な鏡面仕上げ技術が益々求められている.従来の磁気ブラシを利用した磁気研磨法では,砥粒の更新が無く,長時間研磨すると効率が低下する課題がある.そこで,本研究は,磁石に引き付く磁気研磨スラリーを循環させ,常に砥粒を更新するシステムを提案している.今回は,SUS304平板を工作物とし,詳細な研磨実験を行い,ワークとの間隙等が表面性状に与える影響を調べた.
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山本 久嗣, 西田 均, 茶木 智勝, 丹羽 想
p.
82-83
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
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本研究は,開発した磁場と電場を同時印加可能な粘弾性研磨ホイールにMCF加工液を用いた加工法における,平面ワーク加工特性を明らかにすることを目的としている.工具は2つのリング状永久磁石が同極向きに配置されており,また磁石間に電場を印加することが可能である.実験では加工除去量と表面性状,工具にかかるトルク,電流に及ぼす電場強度の影響が調べられ,本加工法における電場印加の効果が確認された.
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山本 颯真, 中塘 彩友美, 小田部 荘司, 鈴木 恵友
p.
84-85
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
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生産加工において工具の干渉をなくすためにピンニング効果と呼ばれる超伝導現象によって空中に保持された磁気浮上工具を用いた加工方法であるSUAM(Superconductive-Assisted Machining)法の研磨性能の評価を行った。超伝導体として超電導線材を積層したバルクと二つの磁石の引力を用いて研磨圧力を増加させ、スラリーを用いてアルミ板とステンレス板の研磨を行った結果、表面粗さが改善された。
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畠田 健矢, 鄒 艶華
p.
86-87
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
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従来の磁気ブラシを利用した平面磁気研磨法によって,超精密表面創生の際に生ずる微小磁性砥粒の凝集などの問題点を解決するため,変動磁場を利用した新しい磁気研磨法を提案している.本研究は変動磁場中の微細磁性粒子の活発な動きを研磨材砥粒と連動させ,分散しながら安定的にかつ均一に超精密加工ができる手法である.今回は変動磁場を発生させる電磁コイルを工作物の上下方向に設置し,磁気ブラシの挙動観察及び加工特性の詳細について検討した.
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複合磁場の応用
謝 恵君, 鄒 艶華
p.
88-89
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
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In order to further improve finishing efficiency and precision, we propose a dual-pole composite magnetic field magnetic abrasive finishing process. This process places a magnetic pole above and below the workpiece, and the magnetic field above or below can be changed by changing the current supplied to the coil. When the magnetic field is periodically changed, the magnetic cluster will periodically fluctuate accordingly, so that the magnetic cluster can be periodically restored to its original state. In addition, when finishing complex surfaces, by adjusting the distance between the upper magnetic pole and the lower magnetic pole from the workpiece, the problem of reduced finishing force when the distance between the surface and the magnetic pole varies can be reduced. In this study, the magnetic field distribution in the finishing area was measured, and the influence of different magnetic fields on finishing characteristics was studied. As a result, the finishing area of this process obtained a relatively uniform magnetic field. In addition, higher finishing efficiency is achieved when alternating magnetic fields are used on the upper and lower magnetic poles.
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松本 千里, 二ノ宮 進一, 山田 庸二, 岩井 学
p.
90-91
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
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PCD製切削チップはダイヤモンド砥石を用いて仕上げ成形されるが,PCDの原料ダイヤモンドが高硬度なため,ダイヤモンド砥石の砥粒刃先が摩滅して直ぐに研削不能になる.そこで,導電性ダイヤモンド原料PCD(EC-PCD)の回転ディスクを,放電加工用電極および仕上げ研削砥石として用いることで,PCDの放電研削逐次加工ができると考えた.本研究では,被削材をPCDとしてEC-PCD回転ディスクの放電加工用電極性能および砥石性能を調査した.
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李 秋実, 村井 満, 川村 浩二, 久保田 章亀
p.
92-93
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
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トランケーションとは,砥石上に固定された砥粒先端を平坦化し,砥粒突き出し高さを揃える方法である.われわれは,粗粒ダイヤモンド電着砥石を用いた硬脆材料の高精度研削の実現を目指し,粗粒ダイヤモンド砥石の切れ刃トランケーション手法の開発を進めている.本研究では,トランケーション前後の砥石作業面の評価方法について,微分干渉顕微鏡による画像データ,レーザー顕微鏡による砥石作業面形状測定データを使ったトランケーション評価法について報告する.
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第6報:細粒レジンボンドダイヤモンドホイールのレーザクリーニング特性
平田 傑之, 二ノ宮 進一, 三羽 和紀, 乾 伸輔, 岩井 学
p.
94-95
発行日: 2024/02/28
公開日: 2024/08/28
会議録・要旨集
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著者らは,ビトリファイドボンドの一般砥石の表面に付着,あるいは埋め込まれてしまった切りくずを研削機械上にてインプロセスで除去し,砥石の切れ味を持続し高精度研削を達成することを目的に,作業現場で簡易に使用可能であるレーザクリーニング装置を適用する研究を行ってきた.本研究では,細粒レジンボンドダイヤモンドホイールにレーザクリーニングを適用し,結合剤の除去性やダイヤモンド砥粒の突き出し量を共焦点顕微鏡による3D観察結果を用いて評価した.
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