抄録
現在,社会は様々な環境問題に直面しており,その解決のために循環型社会への転換を目指している.しかし,循環型社会システムは行動に不確実性を持った人間を含んでおり,制御が困難である.そのようなエージェントの行動を制御する手法の一つとして間接制御が注目されているが具体的な方法論は提案されていない.そこで本研究では,間接制御の体系化として間接制御を制御内容により分類し,その有効性の検証を目的とする.制御が操作対象にどの程度の自由を与えるのかという割合を強制力,制御したい対象と操作を加える対象との距離を乖離度と定義し,2軸に分類した.その結果,「持続性」,「即効性」の観点から分類の有効性を確認できた.