抄録
省エネルギ,省スペースにも増して,微小部品の高速微細切削加工における優位性を探求するために,超高速卓上型ミリング加工機の開発と評価を行なっている.微小区間での高速送りと運動精度を確保するために重要な,ステージの高加速度化を実現するために,リニアモータを用いたXYステージと,30万rpmの最高回転速度をもつ超小型スピンドルを備えた卓上ミリング加工機を新たに試作した.XYステージに,スピンドルを抱えるZ軸機構を加えた構成はこれまでの設計を踏襲している.各軸の指令分解能は0.1μm,XYステージの最高速度は400mm/s,最高加速度はXおよびY軸で4.2G と2.2Gを得た.加工機本体の外形は500mm×400mm×450mm,消費電力は500W以下である.