抄録
通常刃物全体が砥粒層で構成された一体構造のオールブレードタイプ(コンティニュアスタイプ)より工作物を加工能率高く切断するため,スロット付きセグメントタイプのブレードを開発した.しかし,従来のオールブレードと比べ加工能率は高いが,スロット形状部分の破壊と振動による高い消費電流値および加工表面のチッピング発生の多いことが問題点となってきた.そこで解決案として内層をオールブレード形とし,その両側の外層をスロット付き形としたサンドイッチ形の構造制御形ダイシングブレードを提案し開発した.この構造制御形ダイシングブレードを用いた切断実験の結果,切断特性の向上が確認できたことについて報告する.