精密工学会学術講演会講演論文集
2008年度精密工学会春季大会
セッションID: E15
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放電加工油の慣性によるプラズマの収縮がプラズマ温度に与える影響
*小島 彰国枝 正典
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抄録
極間に点在する微少量の加工油がプラズマの温度や膨張過程に与える影響について分光分析や高速度ビデオカメラを用いて調査を行った.その結果,少量の加工油であっても,その慣性によりプラズマの膨張が阻害されることが分かった.そして,放電初期に放電路が絞られる結果,プラズマ温度は気中放電の場合に比べて高いことが分かった.時間が経過すれば両者は一致した.油中放電と気中放電の放電痕径を比較した結果,油中放電では放電初期にプラズマの直径が小さく,熱流束が大きいために放電痕径は気中放電に比べて大きいことが分かった.従って,極間を占める加工油の増加とともに放電痕径は拡大することが分かった.プラズマ直径の減少により放電痕径が増加する結果は,プラズマ直径と放電痕径が等しいという従来の定説を覆すものである.
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© 2008 公益社団法人 精密工学会
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