主催: 公益社団法人精密工学会
蒸気タービンの終段で使用される動翼は,その性能確保のため,材質・形状・表面性状に大きな制約がある.これらの要求を満足するために現在では,低熱伝導率の材料を小径ボールエンドミルにより仕上げ加工し,かつ手仕上げ(磨き)工程により所望の表面性状を得ている.しかし,加工時間・工具摩耗の点で様々な問題を抱えており,そのブレークスルーが求められている.以上の状況を踏まえて本研究では,傾斜ミーリングによる直線補間加工方法を用いた動翼加工について提案し,実験・検討している.本研究では,1)加工原理の提案,2)シミュレーションによる加工法の有効性確認,3)基礎実験による実験的検討を行った結果について報告する.