抄録
一定応力振幅での疲労き裂進展試験の途中で単一の過大応力が作用した後のき裂進展速度は応力振幅の大きさや応力比の影響を受ける.応力比が正の場合や0の場合は,過大応力負荷後のき裂進展の遅延が観察されている.しかし,応力比が負の場合,過大応力負荷後に疲労き裂進展は加速する場合と遅延する場合がある.本研究では,過大応力負荷後にき裂進展が加速する場合と遅延する場合の例について,炭素鋼S15Cを用いた結果を紹介する.そして,過大応力負荷後にき裂進展が加速する危険な場合について,その原因を考察し,そのき裂進展挙動を改善する手法のひとつとして,ストップホール法について検討した結果を示す.