主催: 公益社団法人精密工学会
会議名: 2020年度精密工学会春季大会
開催地: 東京農工大学
開催日: 2020/03/17 - 2020/03/19
p. 146-147
近年の難病治療は,細胞生物学と医学の分野において細胞内デリバリーの重要な研究を必要としている。高い細胞生存率およびトランスフェクション効率で生細胞に外部分子を送達する能力は,診断,薬物送達および治療開発における用途のための細胞生物学で興味深い。侵襲性が低いオプトポレーションが,ここ数年で細胞内送達で一般的になった。それでも,それらの供給効率と実行可能性は改善される必要がある。著者らは,細胞治療および診断に潜在的に適用可能な汎用性があり高効率の細胞内デリバリーのための二酸化チタン(TiO2)ナノ構造ベースのオプトポレーションのプラットフォームを実証する。電気化学的陽極酸化法を用いて,チタンシート上にTiO2ナノ構造を形成した。ナノ構造の作製後,HeLa細胞を基板上で一晩培養した。ナノ構造上の融合細胞をデリバリ材料と共に導入し,オプトポレーション実験を行った。物質濃度,ナノ秒パルスレーザの波長,パルス持続時間などの実験パラメータを変化させて結果を最適化し,高いデリバリ輸送と細胞生存率を達成する。