関東甲信越ブロック理学療法士学会
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第33回関東甲信越ブロック理学療法士学会
セッションID: O-092
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口述発表(一般・症例報告)
脊椎圧迫骨折における骨折部位と円背の有無による影響について
*石津 克人中山 裕子保地 真紀子渡邊 直樹細野 敦子
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抄録
【目的】 脊椎圧迫骨折症例における骨折部位と円背が疼痛,ADL 及び入院期間に与える影響を調査し,関連について検討し た.考察を加え報告する. 【方法】 対象は神経症状のない脊椎圧迫骨折患者45例(平均年齢 81.3±5.8歳)とした.骨折部位により胸椎群20例,腰椎群25 例に分類し,カルテより調査した年齢,PT開始時・退院時の Barthel Index(以下,BI),PT開始時・移動能力獲得時・退 院時のVAS,移動能力獲得に要した期間,入院期間について 比較検討した.さらに,脊椎X線撮影より胸椎後弯角を計測 し,50°未満を非円背,50°以上を円背とし,胸椎群-非円背13 例,胸椎群-円背7例,腰椎群-非円背19例,腰椎群-円背6例 に分類,群内で上記調査項目について同様に比較検討した. 統計はt検定を用い,有意水準は5%とした.尚,本研究は当 院の倫理委員会の承認を得て行った. 【結果】 胸椎群と腰椎群の比較では,腰椎群で移動能力獲得時,退 院時のVASが高く,移動能力獲得に要した期間が長かった. 年齢,BI,PT開始時のVAS,入院期間においては差がなか った.円背の有無による比較では,胸椎群内においては全て の項目で差がなく,腰椎群内においては,腰椎群-円背で年齢 が高く,退院時BI が低値で,移動能力獲得に要した期間が 長かった.PT開始時のBI,PT開始時・移動能力獲得時・退 院時のVAS,入院期間には差がなかった. 【考察】 胸椎群よりも腰椎群で疼痛が強く,移動獲得に期間を要す ことから,骨折部位による影響が示唆された.円背の有無で は,腰椎群-円背がより高齢で,移動能力獲得にもより期間 を要し,ADLが低いまま退院に至っていることが明らかにな った.円背を有する高齢腰椎圧迫骨折症例に理学療法を実施 する際は,入院期間中に十分ADLが改善しない可能性に留意 し,早期よりADLの向上を図る必要があると考えられた.
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© 2014 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
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