理学療法とちぎ
Online ISSN : 2434-2300
Print ISSN : 2186-4861
症例報告
運動連鎖の観点から症状が改善した脚長差のある仙腸関節痛の1症例
塩谷 雄司
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2018 年 8 巻 1 号 p. 37-39

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抄録

[はじめに]脚長差がありランニング時に仙腸関節に疼痛を発症した症例に対し,運動連鎖の観点から理学療法を行った.[症例紹介]30代,女性,ランニング時に右仙腸関節に疼痛が出現し当院受診,側弯症と診断された.[経過]初期評価では,静止立位で右骨盤後傾位,踵骨外反角度が左右比較で右が小さく,右M-StからT-Stでの骨盤右後方回旋の増大がみられた.介入として踵骨外側にパッドを貼付したところ,歩行時の骨盤右後方回旋の増大の減少,疼痛が改善した.[考察]踵骨外反へのパッドの貼付によって,距骨下関節が回内誘導され,運動連鎖の破綻が改善し,歩容と疼痛の改善に繋がったと考えられる.

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© 2018 一般社団法人栃木県理学療法士会
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