理学療法とちぎ
Online ISSN : 2434-2300
Print ISSN : 2186-4861
調査報告
小学生時代の投球肩・肘障害と中学入学後の投球肩・肘障害の関連について
―中学生硬式野球チームにおける2 年間の縦断調査より―
内田 拓実伊澤 一彦
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2019 年 9 巻 1 号 p. 19-23

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抄録

[はじめに]小学時代の肩・肘障害の既往が中学での肩・肘障害と関連するかを調査した.[対象と方法]当院にて行われた検診に2 年続けて参加した中学生24 名を対象とした.小学時代の肩・肘障害の有無により健常群(6 名)と障害群(18 名)に分類し,2 群間の背景因子・身体機能を比較し,さらに2 年時の障害発生率を比較した.[結果]身体機能と背景因子は障害との間に関連がみられなかったが,障害群は18 名中11 名(61%)が中学入学後にも肩・肘障害を発症し,健常群は肩・肘障害を発症しなかった.[考察]定量的な要素以外の因子が肩・肘障害と関連している可能性が示唆された.[結論]小学時代の肩・肘障害は中学での肩・肘障害発生と関連する.

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© 2019 一般社団法人栃木県理学療法士会
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