溶接学会誌
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薄い軟鋼圓板の中心を熔接した場合の熱應力(第2報)
熱應力の計算式
中根 金作
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1948 年 17 巻 2 号 p. 59-65

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抄録

薄い軟鋼圓板の中心部を熔接した場合研磨した圓板表面上に出現するリューダース線に就て第1報に報告したが,その成因を,從て又圓板内の熱應力の分布を明かにするためには熱應力の解柝的研究が必要となつた.この場合の熱應力は板が薄く且つ中心部を熔接する故半徑並に時間だけの凾數となる.尚熱應力又特に殘留應力の分布を知るには少く共中心高温部に生する粘性變形を考慮に入れる必要がある.
仍て上記の熔接圓板に於てある一定の限界温度以上にある中心部は純粘性體として擧動し,又これより低温の外周部分は純彈性的であると云ふ假定の下に熱應力の計算式を誘導し,數値計算例を掲げた.但し本公式には降伏による塑性歪は考慮されてゐない.

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© 一般社団法人 溶接学会
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