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分散に対する因果効果の定量的評価と工程解析への応用
黒木 学
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2008 年 38 巻 3 号 p. 373-384

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抄録

本論文では,工程における要因系変数群と品質特性間の因果関係が非巡回的有向グラフと対応する線形構造方程式モデルにより記述できる状況を考える.このとき,処理変量に対する外的操作が適切に行われない場合において,この外的操作が品質特性のばらつきに与える影響を推測する問題を扱う.この目的を達成するために,外的操作による品質特性の分散を処理変量,品質特性,制御のための共変量に関する共分散行列と総合効果を用いて定式化する.また,この定式化に基づいて黒田他[13]や宮川[15]の結果が統一的に議論できることを示すとともに,品質特性のばらつきに関するいくつかの性質を明らかにする.さらに,適用例をとおして外的操作によって処理変量にかかる誤差分散が低減できるという仮定の下では,反応変量の分散の上限が定量的に評価できることを示す.

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© 2008 一般社団法人 日本品質管理学会
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