FMEA (Failure Mode and Effect Analysis) が第二次世界大戦の最中,アメリカのグラマン航空機株式会社で,戦闘機の開発に初めて活用されて以来,その結果が宇宙産業を軸にして民需産業にまでとり入れられていることは種々の海外文献に紹介されているとおりである.わが国でも宇宙産業およびその周辺産業に取り入れられているが,一般の民需産業 (特に自動車産業) においては QC 手法ほど普及していない.そのような中で,当社のような自動車部品工業へ FMEA を導入したニーズおよび現行活用しているシステム等を第1節で紹介し,第2節においては FMEA の実例としてエネルギー吸収バンパ装置への適用例を紹介する.