1969 年 18 巻 1 号 p. 1-7
NaI-シンチレーション検出器のRI水溶液中におけるγ線検出効率を4種の円筒型水槽と7種のγ線源を用いて調べた。これらの結果は任意条件におけるγ線検出感度が計算できる近似式であらわすとともに, 水中における光子数再生係数を導びき従来の資料と比較検討した。水槽半径20cm以上, NaI-シンチレータ1in.φ×1in.~2in.φ×2in.の検出効率はこの近似式から0.1MeVから2.0MeVの範囲で±5%の精度で計算できる。
実験から得た光子数再生係数はGoldsteinらのエネルギー再生係数から求めた値のほぼ2分の1となり, 精度が要求される検出効率の計算にエネルギーあるいは線量再生係数から計算: した光子数再生係数を用いることは精度の点で問題があることがわかった。