1974 年 23 巻 8 号 p. 432-436
高純度GaAs単結晶を用いた表面障壁型γ線医用プローブを試作し, その医学応用への可能性につき研究を行なった。検出器は横窓型, 同軸型, 端窓型の3種類で, 端窓型については低エネルギーβ線の検出もできるようにBeで作った50μm厚の窓を用いた。検出器の雑音は常温で18keV以下であった。医学応用の検討のため32P, 85Kr, 57Co, 99mTc, 133Xeなどのβ線, γ線RIを用い, 計数率, エネルギースペクトルなどを測定した。その結果GaAs医用プローブは, 生体内組織中のRIの測定に有効であることが確かめられた。
臓器の局所血流量の測定, 螢光X線分析応用などの医学応用について考察した。