1975 年 24 巻 2 号 p. 115-120
腫瘍の陽性描画として, 197HgCl2と197I-RISAを用いてホールボディスキャナまたはシンチカメラーミニコンピュータによりサブトラクション・シンチグラフィを施行した。画像の質の向上の点でサブトラクション・シンチグラムは従来の197HgCl2のシンチグラムに比し有用であった。本法により, 非特異的な197Hgの集積が除去され, 縦隔の転移巣における集積がより明瞭となった。両装置によるサブトラクション・シンチグラフィはおのおのの特徴を有し, 前者では位置分解能が良好で, 後者ではデータ収録時間が短く, 減算がより正確かつ容易でコントラスが良好なサブトラクション・シンチグラムが得られた。