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沈殿焦点クロマトグラフ法の研究
―フッ化カリウムによる226Ra崩壊核種の挙動について―
古嶋 一敬品川 睦明
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1981 年 30 巻 6 号 p. 299-304

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抄録

沈殿焦点クロマトグラフ法による226Ra崩壊核種の分離分析を試みた。沈殿剤としてフッ化カリウム溶液, 溶離剤に塩酸を用い, 試料に226Raおよび210Pbのトレーサ量 (無担体で濃度4GBq/l (1μCi/ml) ) の溶液を用い, 沈殿剤の濃度, pH, 溶離剤の濃度などの影響についての最適条件を検討した結果, 沈殿剤に5×10-3Mフッ化カリウム溶液 (pH6.2) , 溶離剤に5×10-2M塩酸を用い, 1000V/30cmの電圧の下に20分間通電した場合, 226Ra崩壊核種の分離帯が得られ, 正極側に210Bi, 210Po, 負極側に226Raおよび210Pb (微量の214Pbも含む) が泳動しているのが認められた。
これらのおのおのの分離帯の相互分離は, 完全で焦点化も良好な結果を得ることができた。

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