1984 年 33 巻 4 号 p. 203-206
Single photon emission computedt omography (SPECT) による臓器容積算出について基礎的・臨床的検討を行った。基礎的実験には, 臓器および腹部ファントムを使用し, 臓器ファントム内に99mTcO4-べを満たしてデータ収集を行った。適正なcut off levelは, 約35%で, 99mTCO4-の濃度による影響はほとんどみられなかった。400ml以上の容積では誤差は3.3%以内であったが, 200mlでは11%であった。臨床的応用として, 肝シンチグラフィによる肝・脾容積の算出を行った。X線CTによる肝・脾容積の算出結果と比較すると, 両者の相関係数はr=0.992 (n=49) と良好な相関を示したが, SPECTにより得られた容積のほうが16%程度高い値が得られた。