1986 年 35 巻 1 号 p. 15-19
201TICI心筋シンチグラムにおいて, 心拍同期法による拡張期像と非同期像とを心筋梗塞症患者22例に施行した。この症例を, 心エコー図にて左室拡張期径5.5cm以上で駆出率50%以下のグループをA群とし, その他のグループをB群とした。A群は心拍同期拡張期像と非同期像ともに201Tlの灌流低下があり定量評価においても差はなかった。B群においては同期法拡張期像により初めて201Tl灌流低下の認められたものがあり, 同期法拡張期撮影が有用であった。また, 心エコー図より求めた心電図R波ピークよりの100msゲート時間は, 十分に拡張期像といえ, しかもこれは従来法の1/2-2/3の時間で撮影ができた。