1986 年 35 巻 11 号 p. 589-594
エミッションCTにおける画像再構成法として最も広く用いられているフィルタ補正逆投影法において, 有限な計数値しか得られないために起こる統計ノイズと空間分解能の関係を調ベた。フィルタの周波数特性に依存して, 統計ノイズと空間分解能は互いに相補的に変化していた。ここで統計ノイズは一様ファントム像の画素値の変動率で評価し, 空間分解能は点画像の半値幅を指標とした。エミッションCTの装置の性能 (空間分解能と感度) に対して, 変動率と半値幅に対する要請が与えられると, この2つを最適化するフィルタの形状を決定することが可能であった。